ゴジラ3‐天空の覇者ラドン‐




――お願い・・・助けて、モスラ・・・!






するとその時、遥の祈りに答えるかの様にペンダントが白く輝きを放ち始めた。



「な、何だ!?」
「遥ちゃん、これはまさか・・・」
「・・・来ました。」



カクィ・・・オオオ・・・ン・・・



遠く遠く、海の彼方から何かの声が聞こえる。
戦闘機のレーダーは、巨大な何かが大阪市に向かって飛んで来ているのを捉えていた。



「前方に謎の飛行物体!また怪獣か!全くツキの無い・・・」
「・・・いや、それは違うな。」
「何っ?」
「今から来るのは俺達の味方だ。俺達との約束を果たしにな。」
「そう・・・遠い島から私達の元へ来てくれた、『守護神』です。」



カクィオオオオウン・・・



志真達の前に現れたもの・・・それは成体となったモスラだった。
あの日遥が見た、極彩色の翼を持つ大きな蝶の姿となって。



「モスラ、お願い!あの二体を止めて!」



戦闘機の前に止まり、モスラは遥の声を聞く。
だがモスラは地上の二体へ向かわず、空高く飛び上がってしまった。



「あれがお前達が言っていたモスラか?しかし、とても役に立ちそうには見えないが?」
「お前は黙ってろ!第一モスラはな・・・」
「・・・待って下さい!ペンダントが・・・」



先程まで白く光っていた遥のペンダントが、今度は黄色に光り輝いた。



「光の色が変わった?」
「・・・エターナル。」
「えっ?」
「このペンダントを介して、モスラが私に語りかけてきました。私にしか出来ない事だと言っています・・・」
「・・・遥ちゃん、ペンダントに強く思いを込めるんだ。きっと、何かが起こる。」
「い、一体何が起こっている・・・非常識的過ぎる・・・」
「瞬、とりあえずお前は黙ってろ。」
「・・・いきます!」



遥はペンダントを握りしめ、強く思いを込めた。
するとペンダントが更に輝きを増し、ペンダントから一筋の光が空へ向かったモスラを追う。



――・・・ゴジラを、ラドンを・・・!
・・・みんなを、助けて・・・!



やがて空は厚い雷雲に包まれ、稲妻が走る。
そして雷音が轟き、雲を裂いて天を突く様に巨大になったモスラが現れた。



カクィィィィィオウン・・・



その姿は蝶と蛾を合わせた様な姿で、翼の模様には力強い虹の色が、腹部にはペンダントと同じ模様が刻まれている。



「きれい・・・!」
「す、凄いなぁ・・・」
「あれがさっきと同じ怪獣なのか?まるで違い過ぎる・・・」
「まさに『エターナル』モード、だな・・・!」
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