ゴジラ3‐天空の覇者ラドン‐
一方、大阪湾に現れたゴジラは大阪市の港に上陸した。
ディガアアアアアアオン・・・
「ゴジラ、やっぱり生きてたか・・・」
「本当によかった・・・それで、やはりゴジラは・・・」
「間違い無い、ラドンを止めに来たんだ。」
ゴジラはクリムゾンラドンが暴れる街の中央へと向かう。
クリムゾンラドンもまたゴジラの到来を察知していた。
『ふう・・・よし、ヤツらは行ったか・・・』
その頃、ブリューは上手く隊員達を撒き、ニッキーズの作動室で座り込んでいた。
すぐ近くには、作動スイッチがある。
『これで、オレの役目は終わりだ。全てな・・・』
ブリューはゆっくり立ち上がり、スイッチの前に立った。
やはり、何処か後ろめたい気持ちがあるようだ。
『これでも・・・これでも喰らいやがれ!』
しかしブリューはその全てを断ち切り、スイッチを拳で叩いて押した。
鈍いスイッチ音が鳴り、60秒単位のカウンターが動き始める。
だがブリューは銃を取り出し、更にスイッチに向かって弾丸を乱射した。
カウンターは一気にカウントを止め、そのまま装置は誤起動を起こしたかと思うと、勢い良く爆発を起こした。
『ひゃははははははははははははッ!!
はーーッ、ははははははははははァ!!』
ブリューは高笑いをしながら爆発に巻き込まれ、炎の中に消えた。
そして火の手は徐々に全体へ広がり、格納室にまで及んでいった。
その頃、ブリューを見失った隊員達は東京湾港に散らばっていた。
「おかしいな、奴はこの辺りに逃げ込んだ筈なんだが・・・」
「逃げ足の早い奴め、そっちはどう・・・!」
「どうした?」
「見ろ・・・軍艦が、燃えている!」
隊員は燃える東京湾を指差した。
そこには業火に包まれたニッキーズの姿があった。
「奴め、何と言う事を・・・!」
「早く仲間に伝えなければ!」
隊員は無線を取り出し、他の隊員に連絡をする。
「こちらB班!大変だ!奴が乗って来た軍艦が燃えている!」
『な、何だって!』
「今すぐ東京湾に来てくれ!」
『了解!』
連絡を終えた隊員達は東京湾へと走って行く。
しばらくしてA班・C班も合流し、隊員達が船着き場に到着したその時、ニッキーズは大爆発を起こした。
湾中に凄まじい轟音が響き渡ったと同時に、隊員達は地面に伏せた。
「うおおおっ!」
「ぐうっ・・・」
しばらくして轟音はおさまり、隊員達は慎重に頭を上げる。
「ふう・・・治まったか・・・」
「しかし、すごい爆発だったな・・・」
「恐らく、火が中にあったミサイル諸々に引火したんだろう。」
「だが、こんな時に軍艦に入ろうと思う奴なんていないだろう。と、なるとやはりあの中にいたのは・・・」
隊員達が話し合う中、宇宙ではアメリカの人工衛星「エイルバ」が日本へその発射口を向けていた。
そして、エイルバは発射口から静かに水素爆弾を発射した。