ゴジラ8‐大神獣メギラ降臨‐
「「はぁ・・・」」
「あのまま暴動にならなかっただけ、まだマシだな。だが、まさ悟藤が本気でラゴウ起動を狙っていたとは・・・」
議事堂内の控え室では、瞬と東・西が一息付いていた。
とは言えど、先程までの特別国会の話題で持ちきりのテレビのニュース番組を見ながらなので、休息出来ているかは微妙ではあるが。
「瞬殿も知っていた以上はラゴウは実在するのだろうが、存在を公表するやあそこまで騒ぎになるとは・・・」
「ネットもラゴウって何なんだ、って大騒ぎですよ。ニュース番組もこんなんだし、しばらくの間は何処もかしこもラゴウ尽くしでしょうなぁ・・・」
「大戦末期に怪獣を駆逐出来る程の超兵器を建造していた・・・と言う、怪獣が実在する今の世でさえ荒唐無稽でかつ外交に支障を及ぼしかねない事実があった、それだけで大混乱を招くのは火を見るより明らかだ。だからこそ、ラゴウを知る自衛隊上層部や議員達は極力その存在に触れないようにしていたのだが・・・」
「俺、もう心臓に穴が空きそうでしたよ。」
「それを言うなら胃だ。まぁ、自分もそれくらいあの場にいるのはきつかったですが・・・あっ、すみませんがちょっとお手洗いに行って来ます。」
「じゃあ俺も。瞬殿も連れションしますか?」
「ばか、学生みたいに誘うな!」
「いや、俺はいい。こんな状況だ、ついでに外の空気でも吸って少しでも気を晴らして来るといい。」
「「はい!では、一旦失礼します!」」
東と西は退室し、瞬は椅子に腰掛け天井を見上げる。
その表情には、僅かながらの笑みがあった。
「・・・あいつらの事を、清涼剤と言うのだろうな。弟子にしたのはなし崩しだが、果たして1人でここまでやって来れただろうか。そう考えると・・・必要な存在なのかもしれないな。」
『見させて貰ったぞ。神器の所持者よ。』
「!?」
と、瞬の背後に唐突にノアが現れた。
あまりに突然の対面に瞬は動揺しながら起き上がり、ノアを睨む。
「お前は・・・志真と妃羽菜が言っていた預言者ノアか?」
『その通りだ。初見で良く分かったな?』
「お前のような不審者が、国会議事堂に入れる筈が無い。加えてノックもせずにこの部屋に入るような者は、神出鬼没を通り越して瞬間移動が出来る疑惑のあるお前しか該当しない。何が目的だ?」
『中々の考察力だ。流石は神器の所持者と言う事か。』
「何が目的だと聞いている。」
『御前に予言を伝えに来た、ついでに御前を知りたくなった。目的は以上だ。安心しろ。』
「・・・それで、予言は何だ?」
『・・・明日、飛騨の山々に巨大なる蟲が現れ、人々に恐怖が訪れる。』
「つまり、飛騨山脈に怪獣が現れると言う訳か?ならば俺の領分では無い。」
『御前は、何もしないのか?』
「俺は人間達の相手に忙しい。それに飛騨山脈には今バランがいる。余程強大な相手で無い限り、俺の出る幕は無いだろう。」
『そうか。何も行動しなかった事を、後に悔やまぬ事だ・・・』
ノアは光と共に部屋から消え、瞬は驚きながらも部屋を出てノアが本当にいなくなったかを確認する。
「・・・本当に瞬間移動したのか。何者だ・・・?」
ーー昨日の大阪での怪獣出現を考えれば、恐らく予言は的中しているのだろう。
行動しなかった事を悔やまぬように、か・・・だが、俺にもやるべき事がある。一 頼黄の孫として。
頼んだぞ、バラン・・・