ゴジラ8‐大神獣メギラ降臨‐
「じゃあな~!遥~!」
「遥、また明日。」
「うん!じゃあね~!」
翌日、京都。
旅行から帰った遥はいつものように高校に通い、下校中に女友達と別れた。
「・・・うーん、手芸部の部長は誰にしようかな?でも進路もあるし・・・」
『進路、未来か?』
そこに現れたのは、先日の旅行で出会った預言者・ノアであった。
「あ、貴方は預言者ノアさん!?」
『そうだ、少女よ。』
「どうしてここに?」
『御前に会いに来た。』
「私に?でも何故、ここが分かったんですか?」
『神器の気配を辿れば、容易い事だ。』
「それで・・・」
『どうした?』
「あの、とりあえずお話の続きはあちらでしましょう・・・」
ノアに質問しようとした遥だったが、通行人がノアの事を怪しみ始めている事に気付き、隣の川に掛かる橋の下に連れて行った。
「・・・それで、私に会いに来た理由は何ですか?」
『興味心だ。』
「えっと、つまり私に興味があると言う事でしょうか?」
『そうだ。神器を持つに至った者だからな?』
「神器・・・この「愛」の結晶ですね?」
『いかにも。持つに至った経緯は?』
「・・・貴方には、もう隠せませんね。それはですね・・・」
遥はノアに、12年前のインファント島で行った出来事を全て話した。
『なるほど。同族を助ける為か。』
「はい。ですがこの結晶のお陰で私はモスラの思いを聞き、時に力になれました。きっと偶然だったのかもしれませんが・・・」
『否、必然だ。御前はモスラと出会い、神器を持つに相応しい存在だったと言う事だ。』
「そうなんですか?」
『そうだ。我と出会った時、御前はゴジラに不審を抱く人間共を全力で諭した。あの時の愛の意志を見て、神器を持つに相応しいと我は思った。』
「いえ、あの時の私はずっと私達の為に戦って来たゴジラの事を否定されるのが嫌で、とにかく必死でしたので・・・2年前のラドン事件から私はゴジラの戦いを見続けたて、時々関わってもいましたから・・・」
『そうして、他者の為に無意識に愛を与える。それこそが資格だ。』
「あ、ありがとうございます。」
『我は御前と違って今の人間共、否この世界そのものに失望している。』
「えっ?」
『繁栄の代償にこの星が衰退して行っていると言うのに、人間共は一部の人間任せで動こうとしない。自分がしなくとも他人がする、自分には関係は無い、自分がしなくともどうにかなる・・・楽観的と言う名の怠惰に満ちている。現に人間共は我の預言に右往左往するだけで、預言が実現しないように動く者は僅かだった。この世界を衰退から導く為、預言者となったと言うのに。』
「・・・正直、そう思われても仕方無いと思います。ですが、諦めずに動く人達もまたいます。そしてその人達を見て自分もやろう、そう思ってくれる人達はきっと増えて行く。私はそう信じています。信じるのを諦めたら・・・本当に終わってしまいますから。」
『・・・そうか。人間が皆、御前のような人間であれば我も・・・』
「どうしました?」
『否、気にするな。とにもかくにも、我の預言はもうじき実現する。その時人間共がどうするか、見定めさせて貰うとしよう・・・さらばだ。』
「えっ、ノアさ・・・!?」
するとノアの全身が一瞬で光に包まれ、遥が閃光に目を瞑ったその間に、ノアはいずこへと姿を消していた。
「・・・あれ、ノアさん?いない・・・もしかして、瞬間移動?」
ーーそれにしても、ノアさんが人間不信だったなんて・・・
でも、私は信じたい。人々も、ノアさんも・・・