ゴジラ7‐来襲・宇宙超怪獣‐




ほんの少しであるが、ずっとやられるだけだったあの怪獣を圧倒したと感じたチャイルドはついガッツポーズをとり、やったとばかりにゴジラを見る。



グルルルル・・・



ゴジラもチャイルドの健闘を讃え、深く頷く。
しかしこのチャイルドの一撃が、完全にキングギドラの逆鱗に触れた。



カァララララララ・・・

キィリリリリリリ・・・



キングギドラはその場で飛び上がり、一気にチャイルドに突撃した。
チャイルドは振り向き様にこちらへ向かって来たキングギドラに気付き、何とかしゃがんでかわしたが、そのまま飛翔して引力光線を乱れ撃ってチャイルドを攻撃する。



ギュウウウン・・・



何度も体を襲う激痛にチャイルドは苦しみながらも、淡射熱線を放ってキングギドラに反撃する。
だがキングギドラは熱線を受けながらチャイルドに接近し、チャイルドに強烈な蹴りを喰らわせた。



ギュウウ・・・ウ・・・



チャイルドも流石にこの一撃には耐えられず、微かに開いた眼孔でゴジラを見つめながら地面に倒れた。
それを見ているしかできなかったゴジラは、そのあまりに衝撃的な光景に目を震わせる。
が、キングギドラはなおも引力光線を撃ってチャイルドを攻撃した。
ゴジラは攻撃を止めるのを懇願するかの如く手を差し出すが、チャイルドを倒す事しか頭にないキングギドラの目にゴジラの姿は入っていない。
差し伸べた手を戻し、キングギドラへの怒りと自分への悔しさ、今度こそチャイルドを失ってしまった悲しみの拳を握りしめるゴジラ。
その激情はゴジラの全身に煙をたぎらせ、ゴジラの身体を漆黒の姿へと変える。





カァララララララ・・・

キィリリリリリリ・・・



そんな最中、光線の放射を止めたキングギドラは動かないチャイルドの傍に降り立った。
そしてゴジラに傷を付けられた右足を持ち上げると、チャイルドを踏みつけようとした。



ディガアアアアアアオン・・・!
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