ゴジラ7‐来襲・宇宙超怪獣‐







「お客さん・・・お客さん?」
「はっ・・・」



その声で志真の意識は再びタクシー内に戻された。
声の力量からして、何度も呼んでいたようだ。



「どうしました?さっきから呼び掛けても返事がなかったので。」
「えっと、最近あまり寝ていなくて・・・」
「睡眠はとても大切ですから、寝れる時に寝ないと。」
「すみません・・・」
「あと、もう目的の場所に着きますんで。」
「わかりました。」



しばらくして、タクシーは巨大なテレビ局の前に止まった。
日本屈指の大手テレビ局「ジャバンテレビ」だ。
志真はタクシーから降り、料金を運転主に払う。



「どうぞ。」
「ありがとうございます。人との出会いは一期一会と言いますが、またのご利用、お待ちしてますよ。」
「はい。またの機会があれば、宜しくお願いします。」



少量の会話を交わし、タクシーはまた何処かへと走り去って行った。
志真は去って行くタクシーを見送り、テレビ局内に入る。
中に入った志真は受付の女性と軽く話した後、許可証となるカードを受け取った。
それからエレベーターに乗り、局長室のある20階を目指す。
そして少しの間を置いて、エレベーターの扉が開いた。






一方、紋別市の山中では突如やって来たむささび・・・瞬がデスギドラ達を駆逐していった。



「やけに動きが鈍いな。それにこの弱り様、やはり・・・」



と、その時むささびの前にバランが立ち塞がり、何かを訴えるように唸りを上げた。



グァウウウウ・・・



「・・・邪魔をするな、と言った所か?なら俺はこれから来る第二軍と相手しておこう。」



瞬は右側へと進む向きを変え、今度は海の方へ向かった。
やがて海からアクアギドラの群れが出現するが、やはり皆弱っている。



ギィウウウウン・・・

ギィウウウウン・・・



「こいつらもか。やはりN波には耐えられないようだな。」



瞬は一気にアクアギドラの群れに近付き、ショットガンを撃つ。



ガァアアアアアン・・・



バランもまた、ボス格である巨大デスギドラに勝負を挑んでいた。
まず地面に手を叩き付け、岩流を繰り出してデスギドラを牽制する。
だがデスギドラは翼を広げて空を飛び、難無く岩をかわすと火流光線を吐いてバランに攻撃を仕掛けた。
バランは皮膜を広げて光線を防御するが、デスギドラは反撃を許さぬ様に光線を乱射して畳み掛けて来る。
業を煮やしたバランは防御を解き、空中のデスギドラへ向かった。
高熱の光線が数発体に当たったが、バランは怯まずにデスギドラに取り付くと、そのまま針千本を撃つ。
棘は抑えられて身動きが取れないデスギドラの背に全弾直撃し、バランと共に地面に落下した。



グウィウウウウウン・・・



しかしバランは着地寸前に皮膜で飛翔し、辛くも着地を免れた。
ゆっくりと大地に降り立ったバランはすかさず念動波をデスギドラに浴びせる。



ギャアウウウウン・・・

グァアアアアウン・・・



着地のダメージに加え、バランの念力の風によってデスギドラは地面に倒れ込んだ。
それを狙い、バランは再びデスギドラに向かう。
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