ゴジラ7‐来襲・宇宙超怪獣‐







一方、インファント島ではモスラがクィーンギドラに苦戦していた。
飛び立って反撃しようにも鞭の応酬は止まる事を知らず、かすり傷一つ与えられない状況だ。
しかし、このまま黙って攻撃を受け続けるわけにもいかない。
目の前の敵を放っておけばこの島が、いや世界が滅びてしまう。
その思いはモスラの体に炎を宿らせ、クィーンギドラの鞭を振り払うに至った。



カグィィィィオウン・・・



ようやく空へ戻れたモスラはそのままクィーンギドラにレッド・ウィンディを浴びせる。
威力こそは低めだが、熱風は確実にクィーンギドラを足止めさせている。
クィーンギドラは超音波光線を放つが、モスラはすんでの所でかわすと「アクア」体に変化した。



クィオオオオオオン・・・



モスラはすぐ背後から迫る光線を撒く様に海へ潜水した。
光線はあと僅かの所でモスラには当たらず、海面に阻止される。
だが逆にモスラは海中から水波砲を撃ち、クィーンギドラに攻撃する。
光線はクィーンギドラの翼に当たり、深手にはならずも海からの不意打ちを受けたクィーンギドラは動転。
クィーンギドラは尾から二双の鞭を出し、海中のモスラへ攻撃したが、やはり鞭は海中深くまでは届かない上に、モスラは更に深く潜水して鞭をかわす。
そして再び海面近くに戻り、光線を海上のクィーンギドラに撃つ。
モスラは少しながらもが確実にクィーンギドラにダメージを与えていた。



キィエエエエウン・・・

キィエエエエウン・・・



するとクィーンギドラは鞭を消して攻撃を止めたかと思うと、全身の鱗を逆立て、勢い良く辺りに飛び散らした。
飛び散った鱗はしばらくして光を放ちながらみるみる巨大化し、その形を変えた。



キリキリキリリ・・・


ガァアアアアン・・・


ギャラララララ・・・


ギィウウウウン・・・



そう、それは紛れも無いギドラ一族であった。
ギドラ一族が時間が経つにつれて数が増えていたのも、この近海にギドラ一族が多かったのも、全てクィーンギドラの力だったのだ。



キィエエエエウン・・・



クィーンギドラが一吠えすると、クィーンギドラの全身に再び鱗が生えてきた。
生えた鱗は今までの鱗に比べて柔らかめだったが、程なくして鱗は固質化し、中央に丸い核が出現する。
更にクィーンギドラの力によって生み出されたギドラ一族は、すぐ自分の意思で行動し始めた。
アクアギドラ達は海底に潜むモスラへと向かい、他のギドラ達はクモの子を散らすかの如く辺りへ散らばって行く。
そしてクィーンギドラ自身も、海の中へ入った。
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