ゴジラ7‐来襲・宇宙超怪獣‐
2011年・2月、アメリカ航空宇宙局「NASA」の関連施設の一つであるメリーランド州・ゴダード宇宙飛行センターの宇宙レーダーに、地球へ向かって来る巨大な隕石が観測されていた。
『隕石はたった今火星を通過し、秒速約30kmの速度で地球へ接近!』
『何という早さだ・・・大体の大きさは?』
『約200m!』
『何!?』
『このまま地球にぶつかれば、甚大な被害は避けられない!』
観測員が慌てふためく間にも、隕石は地球へと迫る。
だが隕石が削れて行くにつれ、隕石の表面から金色の光が瞬き始めた。
一つ、二つ、三つ・・・とそれは徐々に増えて行く。
『まずい、隕石はもう月にまで迫っているぞ!』
『早く手を打たないと!』
『しかし、あんな怪物みたいな隕石を止める方法なんて・・・』
『・・・1つだけある。「R‐GⅢ」だ。』
「R‐GⅢ」。
それは地球表面に衝突する恐れのある隕石を大気圏外で撃破する為、NASAが極秘で開発していた試作型ロケットの事である。
しかしまだ計画は検討段階であり、実用にまでは至っていなかった。
『あれはまだ検討段階じゃないか!無茶だ!』
『だが、これ以外にあの隕石を何とかする方法はあるのか?隕石が運よく地球を避けるのを祈るか?そんな事に頼る暇があったら、一つでも何かする方がまだいい!』
『・・・仕方ない。今の所、これしか方法は見当たらないのも事実。フロリダに「R‐GⅢ」発射用意と伝えるんだ!』
しばらくしてフロリダ州・ケープカナベラル空軍基地のロケット発射場から白のラインが入った黒いロケットがせり上がって来た。
ロケット下部には「R‐GⅢ」と書いてある。
『カウント開始。10、9、8、7、6、5、4、3、2、1・・・0!』
R‐GⅢはスラスターを蒸かし、大地に爆炎を浴びせながら空へ飛んで行った。
何度も推進部の離脱を繰り返し、R‐GⅢは大気圏を突破する。
そしてR‐GⅢはそのまま目標の隕石へと突っ込み、大爆発を起こした。