ゴジラ6‐大魔獣日本襲撃‐
その関ヶ原では、記者達が今度はゴジラ達の帰りを待っていた。
「さて、もうじき夜を迎えようとしています。三魔獣を倒した後、ゴジラ達はここへ帰って来るとの事ですが、果たしてそれは何時になるのか。私も緊張を隠しきれません。そもそも三魔獣と言うのは・・・・・・」
その時、関ヶ原を凄まじい地震が襲った。
記者達は倒れそうになるも、何とか地面を踏みしめリポートを続ける。
「じ、地震です!今、関ヶ原に凄まじい地震が起こっています!立っているのも辛い状況で・・・あ、あれは・・・!」
記者達の目に映ったのは、大地から突き出る無数の棘だった。
そして次の瞬間、記者達は地面の下から現れた尾に弾き飛ばされていた。
数時間後、ゴジラ・志真組が関ヶ原に到着した。
しかし、志真はこの地に何処か違和感を感じていた。
空は暗雲と雷鳴に包まれ、あれほど騒いでいた記者達の気配が全く無い。代わりに異様な程の静寂と、漆黒の闇が辺りを支配していた。
「おかしいな・・・ここ、こんなに静かだったか?でもゴジラ達がここに帰って来る事は分かってる以上、記者の連中が撤収するとも思えないし・・・」
――それに、本能が何か邪悪な意思の存在を告げてる・・・
前にも感じた、この全身を走る感覚・・・
するとゴジラも何か邪気を感じたのか、しきりに前方を警戒する。
更にゴジラは志真を守る様に右手を軽く握り、左足で地面を踏みしめると、勢いを付けて右足を地面に叩き付け、大地震「グランド・プレス」を起こした。
その震動は猛スピードで関ヶ原を駆け抜け、力の反動は掌にいる志真にも十分伝わってくる程だった。
「うおおっ!いきなり手握ったのって、そういう事か・・・」
そして震動に釣られ、ゴジラの前方に今まで地面の中に隠れていたアンギラスが地上に出てきた。
ギャエエエエエエン・・・
「あいつ、空港の時の奴だ!そして奴が、三魔獣を支配する大魔獣・・・アンギラス!」
――やっぱりばれちゃった・・・びっくりしたなぁ・・・
――でもようやく、僕の憎しみが実を結ぶ時が来たんだ・・・
――ゴジラ・・・死ねッ!!