ゴジラ6‐大魔獣日本襲撃‐
と、瞬の身体に意識が戻って来た。
瞑っていた目を開け、両腕を組み志真達の方に振り向く。
「・・・よし。話もまとまった事だ、俺達も一旦別れるぞ。」
「別れる?」
「ここで黙って怪獣達の帰りを待つ訳にもいかないが、一緒になったままでは自由に行動がとれない。そこで3手に別れ、各自怪獣達の様子を逐次伝え合う。そうすれば迅速に行動する事ができ、姿を消したアンギラスも一早く見付けられる可能性がある。」
「なるほどな・・・」
「もう決まったも同然だが、志真はゴジラ側(サイド)に、妃羽菜と妖精はモスラ側に付いてくれ。」
「えっ?では瞬さんはどう・・・」
「俺はむささびと共にバラン側に付く。」
それを聞いた志真と遥は、大変驚いた表情を見せた。
特に学生時代、腐れ縁の仲であった志真にとってはここまで瞬が積極的にバランに構うのは信じられない事だった。
「どうした。むささびが無くとも、怪獣に同乗が出来る程の位の仲ではないのか?」
「いや、それは分かったけどさ、何でお前はそんなにバランに構うんだ?今までほとんど無関係だったのによ。」
「・・・どうも、ああいった奴は放っておけないのでな。」
瞬はそう言うと、むささびが隠してある林の中へ入って行った。
しかし、その台詞に嘘は無い事だけは確かな様だ。
志真と遥はひとまずゴジラ・モスラの元へ向かい、先程の件を説明した。
二体もそれを把握すると、パートナーを以前乗せた謂わば「指定席」に乗せる。
そして怪獣達は自らが倒すべき魔獣がいる場所へと向かう為、関ヶ原を去って行った。
ゴジラは岩狼、モスラは剛禽、バランは重鯨の元へ。