ゴジラ6‐大魔獣日本襲撃‐
そう話している内、道の先から一筋の光が見えてきた。
4人は足を早め、光の向こうにある大広間へ急ぐ。
そして辿り着いた大広間の光景は、遥と瞬の記憶と全く変わっていなかった。
「ここが大広間・・・」
「すっげぇな・・・」
「よし、ならば早速・・・」
『『いらっしゃいませ。』』
突如足元から聞こえてきたその声の主は瞬達が探していた当人、小美人だった。
「こんにちは。」
『はい。遥さんとはお久しぶりですね。』
『あと瞬さん、貴方とは1年振りでしょうか。』
「あ、あぁ。そうだな。」
流石の瞬も困惑の表情を隠せない。
東はずっと口を空けたままであり、西に至っては驚きのあまり尻持ちを付いている始末。
しかし、東と西が考えていた事は一緒だった様だ。
『そこのお2人は、何か別の用事でいらしたみたいですね。』
『ですが、1年前の様な用事ならお断りですよ。』
「あ、あぁ。そうだった・・・おい西、起きろ。」
「お、おぅ・・・」
東は口を閉じ、西はむっくりと起き上がると息を揃え、小美人に深く土下座をした。
「東さん、西さん・・・」
「ああ、自分達は争いを持ち込んだ、汚い人間だ・・・!」
「もう、何とでも言ってくれ!でも、だからこの事を謝りに来たんだ!」
「最初瞬殿に誘われた時、正直行くのが嫌だった。しかしいつまでも心に残るモヤモヤを払うには、こうするしか無いとも気付いた・・・!」
「だからこそ、頑張ってここまでついてきた!どうか・・・どうか俺達を許してくれ!」
「神に賭けて誓う。もうあんな事は、絶対にしない・・・!」
小美人は頭を下げる2人を見つめ、次にお互いの顔を見て考えている事が同じである事を確認する。
そして再び2人に顔を向けた小美人は、2人にこう言った。
『『・・・貴方達は、嘘を付いていません。私達は貴方達を信じます。』』
「ほ、本当・・・に?」
『『はい。私達はもう、貴方達を信用しました。』』
「よかった・・・よかったよぉぉ~!」
涙を流しながら2人は更に頭を深く下げた。
だが、その顔は苦しみから解放されたかの様にすっきりとした顔だった。
「よかったですね・・・東さん、西さん。」
『『あっ・・・そんな、早く頭を上げて下さい・・・』』
「2人はここしばらく、浮かない顔をしていた。今は泣かせてやってくれ。」
『『・・・はい。』』