ゴジラ4‐守護神の祈り‐




が、そのスタンガを後ろから伸びた光の糸が動きを止め、それと同時に飛んで来た青い熱線がスタンガの背中に直撃した。



ディガアアアアアアオン・・・

カクィオオオオウン・・・


そう、スタンガを止めたのはゴジラとモスラであった。
更にゴジラの右手には志真が、モスラの頭の上には遥が、二体の後ろにはチャイルドもいる。



「怪獣って、あのでかいクワガタか?」
「間違い無いですね。」
「よし、俺達は別の所に行くか。」
「チャイルド、お願いね。」



ギュオオオオン・・・



するとチャイルドが両手を前に差し出した。
ゴジラは右手を、モスラは頭をチャイルドの手に近付ける。
そして志真と遥はチャイルドの手に移動した。



「モスラ!街の人々を守って!」
「頼んだぞ、ゴジラ!」



二体は再び郊外に戻って来たスタンガへ向かって行き、モスラが先にスタンガへと攻撃を仕掛ける。
モスラは二本の糸でスタンガの腕を縛りつつ、もう二本の糸でスタンガにダメージを与えていく。
しかし、スタンガは伸縮自在の腕「ロング・アーム」でモスラの羽を掴み、そのままモスラを地面に叩き付ける。
モスラは衝撃のあまり糸を解いてしまったが、すかさずゴジラがスタンガに尾をぶつけた。



ギィィィィィオン・・・



スタンガは腕を離し、今度はゴジラの腕を掴む。
ゴジラは何とか腕を振りほどこうとするが、スタンガはなかなか腕を離さない。
更にスタンガは鋏をゴジラに向けたかと思うと、腕を縮めてゴジラをこちらへ引き寄せ始めた。
何とか地面に踏み止まるゴジラだが、少しずつスタンガに引き摺られていく。
スタンガの鋏がゴジラの寸前まで迫ったその時、モスラのラリアットが背後からスタンガを攻撃した。
スタンガが怯んだ所を狙い、ゴジラは背鰭でスタンガの体を切り付ける。



ギィギャオオン・・・



ゴジラから腕を離すスタンガにモスラは強風でスタンガに追い撃ちをかけ、ゴジラもすぐその場に蹲るスタンガの尾を引っ張る。



「凄い・・・あの怪獣、全く攻勢に出れていません!」
「ゴジラとモスラが力を合わせれば、力の差は歴然さ・・・これなら勝てる!」



するとスタンガは鋏を広げ、高圧電流を二体へ放った。
辺りの建物は破壊され、強力な電流に二体も後退する。
しかし決定打にはなっておらず、二体は顔を上げるとスタンガに反撃を始めた。
ゴジラが熱線を放つ準備をしている間にモスラが「ファイヤー」体に変化し、スタンガに火球を浴びせる。



カグィィィィオウン・・・



その間を縫ってゴジラは熱線をスタンガへ放った。
熱線はスタンガに直撃し、スタンガも再びその場に倒れ込む。
更に隙間なくモスラが熱風をスタンガに浴びせようとしたが、スタンガは近付いて来たゴジラを腕で掴み、その状態で鋏から電流を放った。
電流は真っ直ぐゴジラを目指して行くが、すかさずモスラがスタンガの背後から火球をぶつけ、怯んだ隙にゴジラは腕を振り払って電流をかわし、熱線をスタンガに炸裂させる。



グルルルル・・・
18/20ページ
スキ