くる年!




この短編をご覧の皆様、新年明けましておめでとうございます。
毎度お馴染み、ジャバンテレビアナウンサーのホニャララです。
以前「「G」 chronicle」絡みで何度もお会い出来ると言いましたが、作者の勝手な都合により、誕生日記念短編のみの出演となった事を、個人的にお詫び申し上げます。
さて、ここからは登場人物がとても多い為、文章に名前を付けさせて頂きます事を、予めご了承下さい。
ちなみに私の出番は、この注意事項のみとなっております。
ではでは、今年も宜しくお願いします・・・






それから数時間が経ち、年明けまでもう10分を切っていた。
そんな中、大阪のとある町の一軒家の前に、志真達の姿があった。



志真「ふぅ、さむっ。瞬のむささびに乗れて間に合ったけど、もっとこたつに入ってたかったなぁ・・・しっかし、ここで本当に合ってんのかな?」
瞬「誰からは分からんが、お前の『結晶』にしか連絡が来ていない以上、俺には分からん。」
遥「しかし、一体誰の家なのでしょうね・・・?」
志真「なんか、カウントダウンの後まで待ってくれって来てるから、ここで待っとくか。でも、これじゃあ年またぎしてる気にならないよなぁ。」
瞬「お前の見ていた番組に比べればましだろう。」
志真「分かってないな。あれは笑ってるうちに年またぎが出来るから別物なんだよ。けど初日の出待ってるわけでも無いのに、寒空の中にいてもな・・・」
遥「ですけど、こうやって志真さんと瞬さんと一緒に年末年始を過ごすのは初めてですし、私は嬉しいですよ。あっ、ここにモスラ達がいたら更に良いと思いませんか?」
志真「そうだな・・・」
???「あっ、あんた達って確か・・・」



と、その声と共に志真達の後ろから現れたのは、健達であった。
彼らはあの後新大阪駅に到着し、そこから徒歩でこの家まで来たのだ。



志真「おっ、健君じゃないか!久しぶり。」
健「久しぶりです。それに、妃羽菜さんも。」
遥「お久しぶり、桐城君。志真さんの記事を見たけど、妹さんも無事みたいで良かったわ。」
将治「そ、そこにいる貴方は、瞬庚特別大尉ではありませんか!は、初めまして!Gフォース仮隊員の麻生将治と申します!」
瞬「今は大佐だ。それに今はプライベートなんだ、そんなに緊張しなくていい。」
将治「は、はい!」
健「あ、そういやあんたってあの時、村にいた自衛隊の人じゃんか!」
将治「な、なんだって!と、桐城は瞬特尉と知り合いなのか!?」
健「そ、そんなに肩揺すんなよ、麻生!村がマジロスに襲われたあん時に、美歌を探してたら偶然会っただけだ!」
将治「くっ、あの時は旅行扱いだったから、情報が入って来なかったんだ・・・僕はなんて失敗をしてしまったんだ・・・」
健「分かったから、手を離せって!おい!」
みどり「あたし達、完全に蚊帳の外ね・・・お久しぶりと言えば、遥ちゃんもね。」
遥「はい。あの時は本当にありがとうございました。」
みどり「いいのいいの。遥ちゃんがいなかったら、美歌ちゃんはどうなってたか・・・」
睦海「えっと、貴方とは初めて会う事になるんだよね。ジャーナリストさん。」
志真「あぁ・・・えっと、国際捜査官の藤戸さんにちょっとだけ張り付いてたから、微妙に知ってるんだっけか・・・」
睦海「あの時はI‐Eの仲間かと思ってたけど、それにしたら健と一緒に自衛隊から逃げたりしてたから、すぐに違うって分かったって、エミーが。」
志真「うわぁ、そんな所まで見られてたのかよ。」
みどり「ところで遥ちゃん、そのペンダントの形ってあたしの知ってる限り、インファント島に伝わってる守護神の紋章と似てるんだけど・・・」
遥「えっ、ご存じなんですか?」
みどり「あたし、昔その守護神のモスラと会った事があるのよ。」
遥「そうなんですか!?実はこのペンダント、昔モスラから・・・」
???「守護神のモスラだってぇっ!?」



談笑する一同の前に唐突に現れたのは、いつの間にか道に止まっていたワゴン車から勢い良く出て来た、首藤であった。
彼に続き、Gnosisのメンバー達がワゴン車から出て来る。



遥&みどり「「!?」」
首藤「教えてくれ!お嬢ちゃん達!モスラは何処にいたんだ!おれ、前にインファント島に調査に行ったんだけど、影も形も見つからなかったんだよぉ!」
みどり「あの、貴方達は誰ですか?」
首藤「おっと、紹介が遅れたな。おれはグノ・・・」
岸田「首藤さん!それ以上言ったらあかん!」
蓮浦「冷静になれ、首藤。」
引田「うちの仲間が変な事をして、ごめんなさい。わたし達もインファント島の文化に興味があって・・・良かったら、知っている事を教えてくれる?」
みどり「うーん、インファント島の事はあんまり知らないし・・・遥ちゃんは分かる?」
遥「えっと・・・モスラは悪い心の人の他に、あんまりにも物欲の強い人は寄せ付けないようにしてますから・・・その影響だと思います。」
首藤「えっ、じゃあおれって悪人と同じって事かよぉ!?」
岸田「物欲度センサーってやつですよ。ゲームでもあのアイテムが欲しいって思ってる時ほど、全然手に入らないものですから。」
みどり「あっ、それって確かに言えてる。」
蓮浦「煩悩があると駄目なんだな。なら、自分が行けば・・・」
引田「蓮浦さんは『メモに必要』とか言って、不必要な所まで調べるんだから、あまり変わりないでしょう?」
蓮浦「・・・」



瞬「何なんだ?あの連中は・・・」
将治「明らかに不審者ですよね・・・はっ!もしかしたら僕達を呼んだのも・・・」
験司「残念だが、オレを呼んだのはお前らみたいな自衛隊の奴じゃねぇ。つまり、オレ達は無関係ってわけだ。」
志真「じゃあ、あんたら何者なんだ?ちなみに俺は日東新聞専属ジャーナリストの志真哲平。新聞取るなら宜しくな。」
瞬「さり気なく名刺を配って宣伝するな、志真。」
蛍「えっと・・・私達は世界の不可思議な事を調べている、物好きなサークルなの。それで私はサブリーダーの光蛍。こっちはリーダーの浦園験司よ。」
験司「おぅ。」
将治「話は大体分かりました。それで、貴方達がここに来た目的は何ですか?」
験司「それなんだが、よ・・・知らない奴から呼ばれたとしか、言えねぇんだ。」
将治「えっ?」
験司「ってか、自衛隊の奴らなんかに言えるのはそこまでに決まってんだろ。またこの事でオレ達にうるさく言う癖に。」
将治「いえ、僕はGフォースの仮隊員ですが。」
験司「どっちも同じようなもんだろ?」
瞬「それより俺は、自衛隊への言葉が聞き捨てならないな。確かに最近不祥事は多いが、迷惑しているのは俺達も同じだ。それにそんな偏った目線で分かった気になっているのが・・・」
志真「おい、何でいがみ合ってんのか分からないけど、お前ら仲良くしろって。」
蛍「すみません。うちのリーダー、自衛隊に色々と活動を邪魔されてから自衛隊嫌いで・・・」



角丈「俺は角丈!」
角歩「僕は角歩。」
角丈「2人合わせて、角兄弟!」
角歩「よろしくね。」
健「うおっ、どっちもすげぇ筋肉じゃん!羨ましいぜ!」
睦海「2人ともそっくりね、健。もしかしてクローン技術?」
健「いや、それを言うならアンドロイドじゃねぇか?」
角歩「いや、僕達普通の双子なんだけど・・・」
角丈「アンドロイドか!俺達、ターミネーターみたいでかっこいいな!」
角歩「素直に喜ばないでよ、兄者!」



睦海「・・・!何か、とてつもないものが空から来る!」
健「んっ?」



ヴォウァァァァォォオン・・・



空から聞こえる凄まじい咆哮に、その場にいる誰もが空に目を向ける。
微かに見える星空を覆い隠し、そこに来たのはガメラであった。



健「う・・・うおぉーっ!!」
志真「初めて見る怪獣だな・・・とりあえず一枚貰いっと。」
将治「新しいオリハルコンの怪獣か!?」
みどり「でも、オリハルコンの怪獣ってもっと野蛮な感じじゃない?」
遥「私も、とても優しそうな・・・そう、モスラを見てるみたいな感覚です。」
瞬「んっ・・・?手の中に子供が2人いるぞ。」



一同に向かってガメラは手を伸ばし、掌からゆっくりと憐太郎と紀子が飛び降りる。



憐太郎「よっと・・・大丈夫?紀子。」
紀子「えぇ、大丈夫よ。」
健「な、なぁお前ら!お前ら、あの怪獣とどういう関係なんだ!?」
憐太郎「え、えっと・・・一言で言えば、僕の友達です。」
健「す、すっげぇな!お前ら!」
験司「こいつらもオレ達の連れだ。こっちが憐太郎で、こっちが紀子。」
憐太郎&紀子「「初めまして。」」
瞬「・・・しかし、怪獣使いを引き連れているとは、本当にただのサークルなのか?」
蛍「あの、そこは今は気にしないで下さい。一応保護しているような関係なので。」
紀子「とりあえず、話せば長くなりますけど、私達はこの勾玉を使ってこの怪獣・・・ガメラと交信しているんです。」
遥「私達が持ってる、『結晶』みたいなのね。」
志真「ガメラ・・・もしかして、亀みたいだからガメラ?」
憐太郎「そうです。」


瞬――まぁ・・・元々は子供のセンスだから仕方ないが・・・
何故センスが同調している、志真。


将治「何だか、桐城とゴジラの関係みたいだね・・・」
睦海「だけど、健はゴジラと拳と拳で語り合ったのよね。」
遥「えっ?あの腕のブレスレットで交感しているんじゃないの?」
みどり「嘘みたいな本当の話だけど、そうらしいのよ。ゴジラ自体、人間の言ってる事が分かるらしいんだけど、あいつとゴジラはそんな事なんて軽く超えた仲ね。」
岸田「男と男の絆って感じで、いいっすね。」
蓮浦「待て、ゴジラと言えば最初に発見された『G』の一つ・・・そんな存在とまともに交戦してかつ、平然と生き残っている以上、相当な力の爾落人でしかありえない。君、詳しく話を聞かせて貰おう。」
健「えっ、俺がナメック星人って?」
蓮浦「『ジラク』人だ。」
志真「でも健君だったら、超サイヤ人って言われてもあんまり違和感ないよな。」
みどり「確かに言えてるかも・・・」
角丈「あの少年、そんなスーパーヒーローなのか!サイン貰っとこうか?」
角歩「なんで都合良くサイン色紙を持ってるのさ、兄者・・・」
蓮浦「えぇい、話を逸らすな!」
引田「逸れてると言えば・・・わたし達をここに呼んだのは、結局誰なのかしら?」
首藤「さぁ・・・おれ、何か別にどうでも良くなって来たし。」
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好釦