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中一の夏、両親が死んだ。
交通事故だった。
お前は不幸を呼び寄せると言って私の存在を疎んでいた両親の死を私は悲しいと思わなかった。
「親が死んで涙ひとつ見せないなんてやっぱりあの子は悪魔よ」
「引き取るだって?冗談じゃない」
ああ、嫌だ。
葬儀場はいつもに増してアイツらが湧いている。
私の押し付け合いと人では無いものに内心毒づきながら焼香をする。
『ピギャァァァ』
「?」
けたけたと母の棺の上で踊っていたそいつが苦しそうな声をあげたのを視界の端に捉えて首を傾げる。
人では無いものは線香が嫌いなんだろうか、 だったら葬儀場に来るのはどういう了見なのだろう。
それから私は祖母に引き取られた。
幼い頃から祖母だけは私の事を可愛がってくれた。
両親と祖母は不仲だったからこの数年あまり会うことは無かった祖母の体は最後に見た時よりも随分痩せている気がした。
それからしばらくして気がついた事がある。
異形のアイツらは私が火を持っていると 苦しそうに逃げて行く。
それに気付いてから部屋にアロマキャンドルを灯して外では煙草を吸うようになった。
「伊織、私が死んだら貴方は1人になってしまう。後のことは私の信頼できる人に任せてあるからその人に頼りなさい。大丈夫、その人はきっとあなたを愛してくれるから」
中二の春、祖母が死んだ。
私を愛してくれる人はいなくなってしまった。
交通事故だった。
お前は不幸を呼び寄せると言って私の存在を疎んでいた両親の死を私は悲しいと思わなかった。
「親が死んで涙ひとつ見せないなんてやっぱりあの子は悪魔よ」
「引き取るだって?冗談じゃない」
ああ、嫌だ。
葬儀場はいつもに増してアイツらが湧いている。
私の押し付け合いと人では無いものに内心毒づきながら焼香をする。
『ピギャァァァ』
「?」
けたけたと母の棺の上で踊っていたそいつが苦しそうな声をあげたのを視界の端に捉えて首を傾げる。
人では無いものは線香が嫌いなんだろうか、 だったら葬儀場に来るのはどういう了見なのだろう。
それから私は祖母に引き取られた。
幼い頃から祖母だけは私の事を可愛がってくれた。
両親と祖母は不仲だったからこの数年あまり会うことは無かった祖母の体は最後に見た時よりも随分痩せている気がした。
それからしばらくして気がついた事がある。
異形のアイツらは私が火を持っていると 苦しそうに逃げて行く。
それに気付いてから部屋にアロマキャンドルを灯して外では煙草を吸うようになった。
「伊織、私が死んだら貴方は1人になってしまう。後のことは私の信頼できる人に任せてあるからその人に頼りなさい。大丈夫、その人はきっとあなたを愛してくれるから」
中二の春、祖母が死んだ。
私を愛してくれる人はいなくなってしまった。