ハイキュー
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1日練は外が真っ暗になるまで行われる。
まだまだ1月になったばかりで寒さに震えながら、宮兄弟を両脇に従える帰り道。
朝から忙しかったあたしは手袋を忘れて詰んでいた。
「さむっ」
指先が悴んで痛い。擦っても温度が感じられないくらいには凍えている。
そんなあたしを見かねたのか、侑が手袋を差し出してきた。
「これ使うか?」
「いい?使わへんの?」
「おん、熱くて手汗気持ち悪うなんねん」
「んじゃあ遠慮なく」
黒のシンプルで、でもあったかそうなやつ。
ちょっと大きそうに見えるが大丈夫だろうか。
... ... ... ....。
「ブッッッカブカ」
「ほんまや、手ちっさ」
「女らしいとこ初めて見たかもしれん」
「うっさい。あたしの手のサイズは至って普通だわ、アンタらがデカすぎんねん」
治が手袋の指先を摘むが、そこには布しかない。ちょいと引っ張られるとすぽんと抜ける。
色違いの手袋をしている治も手が大きかった。手首の所とか隙間がない。
「2人とも恵体やな」
隙間から冷たい空気が入ってくるけど、それでも無いよりはマシだと思って両手をポケットに突っ込んだ。貸してくれた侑に失礼?ノンノン構わない。あたしらの仲や。
肌に刺さるみたいに風が冷たい。
並んで歩く2人の頬や鼻はほんのり赤くて、呼吸の度に白い息が宙を舞っている。
「はー!寒いなぁ」
「ううっさむ...」
...治よりも侑の方が平気そうに見えるのは何故なのだろう。双子の若干の違いは長年の付き合いで把握済みだと思っていたが、案外そんなに詳しくないのかもしれない。
「治って寒がりなん?」
「...違う」
「なーにが違うや。サムはいっつもマジの防寒対策しとるやろ」
「そーいうツムは適当やから家に入る前寒い寒いて震えとるやん」
侑の言う通り、治はきっちり着込んで隙が無い。しかしマフラーに顔を埋める所があざといので減点。
反対に、侑は運動の熱を逃がすためなのかマフラーが大分緩く巻かれているし、上着のファスナーもちょっと開いている。寒くなるのが分かっているのならちゃんと着ればいいのに。バカだなぁ、減点。
「合計はマイナス2点、侑より治の方が冷えやすいって事やね」
「「なんやそれ」」
「あは、ハモってる」
「サムなんかしたやろ」
「知らんわ。なあなんで減点されてん」
「2人とも1点ずつあるよ。あざといとことバカなとこ」
「はぁ?」
「...は?」
「あれ?ハモらんかった」
「なんなんお前って...」
「追求するだけ無駄無駄。家着いたぞ」
「あはは、今日もありがとねーおやすみー」
まだまだ1月になったばかりで寒さに震えながら、宮兄弟を両脇に従える帰り道。
朝から忙しかったあたしは手袋を忘れて詰んでいた。
「さむっ」
指先が悴んで痛い。擦っても温度が感じられないくらいには凍えている。
そんなあたしを見かねたのか、侑が手袋を差し出してきた。
「これ使うか?」
「いい?使わへんの?」
「おん、熱くて手汗気持ち悪うなんねん」
「んじゃあ遠慮なく」
黒のシンプルで、でもあったかそうなやつ。
ちょっと大きそうに見えるが大丈夫だろうか。
... ... ... ....。
「ブッッッカブカ」
「ほんまや、手ちっさ」
「女らしいとこ初めて見たかもしれん」
「うっさい。あたしの手のサイズは至って普通だわ、アンタらがデカすぎんねん」
治が手袋の指先を摘むが、そこには布しかない。ちょいと引っ張られるとすぽんと抜ける。
色違いの手袋をしている治も手が大きかった。手首の所とか隙間がない。
「2人とも恵体やな」
隙間から冷たい空気が入ってくるけど、それでも無いよりはマシだと思って両手をポケットに突っ込んだ。貸してくれた侑に失礼?ノンノン構わない。あたしらの仲や。
肌に刺さるみたいに風が冷たい。
並んで歩く2人の頬や鼻はほんのり赤くて、呼吸の度に白い息が宙を舞っている。
「はー!寒いなぁ」
「ううっさむ...」
...治よりも侑の方が平気そうに見えるのは何故なのだろう。双子の若干の違いは長年の付き合いで把握済みだと思っていたが、案外そんなに詳しくないのかもしれない。
「治って寒がりなん?」
「...違う」
「なーにが違うや。サムはいっつもマジの防寒対策しとるやろ」
「そーいうツムは適当やから家に入る前寒い寒いて震えとるやん」
侑の言う通り、治はきっちり着込んで隙が無い。しかしマフラーに顔を埋める所があざといので減点。
反対に、侑は運動の熱を逃がすためなのかマフラーが大分緩く巻かれているし、上着のファスナーもちょっと開いている。寒くなるのが分かっているのならちゃんと着ればいいのに。バカだなぁ、減点。
「合計はマイナス2点、侑より治の方が冷えやすいって事やね」
「「なんやそれ」」
「あは、ハモってる」
「サムなんかしたやろ」
「知らんわ。なあなんで減点されてん」
「2人とも1点ずつあるよ。あざといとことバカなとこ」
「はぁ?」
「...は?」
「あれ?ハモらんかった」
「なんなんお前って...」
「追求するだけ無駄無駄。家着いたぞ」
「あはは、今日もありがとねーおやすみー」