ハイキュー
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春高予選の試合1週間前。
朝から全力疾走、疲れ果てた顔で休日の体育館のドアを開けた。
「おはよーございます...」
「おー、朝早うからすまんな」
「寝坊した...ごめん...」
「ええって気にすんな」
北くんが手持ちの紙袋を持ってくれる。本当に紳士。
「ブッサイクやなぁ」
「死ね」
侑がこんな軽口を叩いてくるくらいには仲が良い。何故かと言うと、幼小中高と行く先々に宮兄弟がやってくる訳で。
「今日も1日宜しくな」
「頼むで歌音」
「頼んまーす」
「しゃーす」
言うなれば幼馴染。今や取ってつけたような敬語を使うが、コイツらは絶対あたしのこと先輩だと思ってない。
「あ、それ、悪いと思ったからさ、もみじ饅頭持ってきた。皆で食べて」
「あんがと。旅行行ったんか」
「いんや。母さんが食べたい言うから兄ちゃんが送ってくんねん」
「はえー!兄さん元気か?」
「おん。じゃけんじゃけん煩いで」
そう、紙袋には家で有り余ったもみじ饅頭を2箱入れてきたのだ。
2つ上の兄は稲荷崎高校を卒業した後、広島県の何処かの大学へテニスと青春を楽しみに進学していった。どうせテニスを続けるなら関東のどっか強いとこ行けばいいのにと口を出してみれば、「そんなガチじゃあらへんし神様のパワーを感じたいんや」とだけ言って家を出ていったのだ。
アイツはAB型で昔から何を考えているのか分からない。奴の動機に意味を求めてはダメなのだ。まあ父さんも母さんも好きにさせてるし、兄の行く末なんて別にどうでも良いのだけれど。
兄と宮兄弟の関係だが、あたし達が幼稚園から一緒なのでお互い顔見知りレベルと言った所。変わっている兄は友人の幅が広い。
いつもの如く、コンビニで買ったウィダーを口に咥えてボトルの準備を始める。行儀が悪いが、朝の時間短縮の為なので目をつぶって頂きたい。
「お前朝飯食うてへんやろ。そんだけで足りるんか」
一通りスポドリを作ると、練習も一区切り着いたようで治が近寄ってきた。
じゅるじゅる音を鳴らして吸い終わったウィダーをポイとゴミ箱に投げる。
「大丈夫もう一個あんねや」
「アホ」
ポケットから取り出した味の違うウィダーをサッと取り上げられた。
「鉄分?これだけでお前の貧血が賄える思うとんか」
「まあ気持ちマシになるかな思うて」
「アカンで、これと交換や」
治はコンビニのおにぎりを持っていた。半ば押し付けられるように渡されるので大人しく受け取る。
「あたしの朝ごはん別に気にせんでええのに」
「俺が気になんねん」
治は食事に関しては煩い。
「身体持たんで」
「大丈夫だよ」
朝から全力疾走、疲れ果てた顔で休日の体育館のドアを開けた。
「おはよーございます...」
「おー、朝早うからすまんな」
「寝坊した...ごめん...」
「ええって気にすんな」
北くんが手持ちの紙袋を持ってくれる。本当に紳士。
「ブッサイクやなぁ」
「死ね」
侑がこんな軽口を叩いてくるくらいには仲が良い。何故かと言うと、幼小中高と行く先々に宮兄弟がやってくる訳で。
「今日も1日宜しくな」
「頼むで歌音」
「頼んまーす」
「しゃーす」
言うなれば幼馴染。今や取ってつけたような敬語を使うが、コイツらは絶対あたしのこと先輩だと思ってない。
「あ、それ、悪いと思ったからさ、もみじ饅頭持ってきた。皆で食べて」
「あんがと。旅行行ったんか」
「いんや。母さんが食べたい言うから兄ちゃんが送ってくんねん」
「はえー!兄さん元気か?」
「おん。じゃけんじゃけん煩いで」
そう、紙袋には家で有り余ったもみじ饅頭を2箱入れてきたのだ。
2つ上の兄は稲荷崎高校を卒業した後、広島県の何処かの大学へテニスと青春を楽しみに進学していった。どうせテニスを続けるなら関東のどっか強いとこ行けばいいのにと口を出してみれば、「そんなガチじゃあらへんし神様のパワーを感じたいんや」とだけ言って家を出ていったのだ。
アイツはAB型で昔から何を考えているのか分からない。奴の動機に意味を求めてはダメなのだ。まあ父さんも母さんも好きにさせてるし、兄の行く末なんて別にどうでも良いのだけれど。
兄と宮兄弟の関係だが、あたし達が幼稚園から一緒なのでお互い顔見知りレベルと言った所。変わっている兄は友人の幅が広い。
いつもの如く、コンビニで買ったウィダーを口に咥えてボトルの準備を始める。行儀が悪いが、朝の時間短縮の為なので目をつぶって頂きたい。
「お前朝飯食うてへんやろ。そんだけで足りるんか」
一通りスポドリを作ると、練習も一区切り着いたようで治が近寄ってきた。
じゅるじゅる音を鳴らして吸い終わったウィダーをポイとゴミ箱に投げる。
「大丈夫もう一個あんねや」
「アホ」
ポケットから取り出した味の違うウィダーをサッと取り上げられた。
「鉄分?これだけでお前の貧血が賄える思うとんか」
「まあ気持ちマシになるかな思うて」
「アカンで、これと交換や」
治はコンビニのおにぎりを持っていた。半ば押し付けられるように渡されるので大人しく受け取る。
「あたしの朝ごはん別に気にせんでええのに」
「俺が気になんねん」
治は食事に関しては煩い。
「身体持たんで」
「大丈夫だよ」
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