「歌音膝枕。ふわぁ〜」

「あ、良いですよ」

ビルス様は眠くなるとよく膝枕を要求してくる。
了承の返事をすれば、ころんと可愛らしく寝転がったのを太ももで感じた。そよそよと頭や耳を撫でるとすぐに寝息が聞こえてくる。
騒音の元である悟空やベジータは張り合ってどこか遠くに行ったし、さっきウイスさんも追っていった。暫くは起きないだろう。マナーモードにしたスマホを取り出してシャッター音の鳴らないアプリを開くと、いつものように写真を撮りまくった。恐ろしく怖い筈の神様がこんなに無防備で可愛い姿を晒してきたら、なんかこう...変な欲が湧いてくるよね。
今日いつもと違ったのは、シャンパ様達も来られた事だ。最近しょっちゅう会ってる気がする。
彼らはちょっと遠くに着地したようなのだが、お馴染みの爆風で髪の毛がそよぎ、ビルス様の長い耳もなびいた。それでも目覚めなかったので、この短時間でかなり熟睡したようだ。


「おぉ！歌音もいんじゃん！」

「ビルス様は寝ていられますね」

「こんにちは！2日ぶりですね」


おう！と軽く返してきたシャンパ様は相変わらず陽キャみたいなテンションだ。
「なんだこいつ全然起きねぇぞ」とビルス様をゆっさゆっさ揺らすシャンパ様は首を傾けている。さながら小首をかしげる猫で、パシャリと写真を撮った。