銀魂
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あっという間に誕生月がすぎて、わたしは6歳になった。
正確な日は覚えてなかったけど、秋生まれだと言ったら松陽先生が「じゃあ10月生まれってことにしましょう」と勝手に決めた。私の誕生日は10月1日になった。
「君は綺麗な緑色の目をしているし、青緑色がよく似合います」
「わたしもその色好き!」
そうですか、と先生は頭を撫でてくれる。その心地よい手のひらにぐりぐりと頭を押し付けた。
「そういえば大分髪の毛が伸びましたね」
先生の言う通り、もう何年も髪の毛は切ってない。もう背中の真ん中くらいまで伸びてて、夏は暑いから頭のてっぺんで団子にしてた。先生が毎日クシでといてくれるからサラサラで、みんなよく私の髪の毛を触った。
「夏に切りたいなって思ってるんだけど、先生はどう思う?」
「そうですねぇ、私は歌音の髪の毛が好きですからちょっと寂しくなるかな」
「ふーん...じゃあ切らない」
先生は歌音がやりたい様にすれば良いんですよって言ってくれたけど、髪の毛を好きだと言われて、切りたい気持ちはすっかり無くなった。それに今は先生とおそろいの長さだしね。あ、小太郎兄ちゃんともおそろいだ。
☆☆☆
パシンパシンと竹がぶつかり合う。いつもの様に道場でお稽古を見ていた。でも今日はいつもと違う。先生が一緒に稽古しないかと言ってきた。
「君はこれからどんどん力が強くなります。加減が出来るようにまずは自分の限界を知っておきましょう」
はいの返事をすれば、早速道場を出る。庭で先生は片方の手のひらを見せてきた。
「本気で1発殴ってみてください」
道場の入口から小太郎兄ちゃんや晋助達が覗いている。銀時兄ちゃんは「オイオイ」と青ざめた顔をしていた。
「え...ほんとにいいの?」
「ふふふ。構いませんよ」
ちょっとだけ心配だけど、先生なら大丈夫かな。
右手と右足を大きく引いて、拳に全体重をかける。銀時兄ちゃんなら吹っ飛んでいくなぁ。
思いっきり先生の手のひらにぶつけると、ドゴォと重そうな音がした。しかし先生は1ミリも動かない。
「せ、先生大丈夫?」
「ふむ...まだまだ生まれたての子ウサギちゃんですね」
「うそぉ」
「松陽まじで言ってんのか...」
「歌音が力抜いたんじゃねえの?」
「いや、構えからしてガチだろ」
さすが先生、私の本気を軽々と受け止めた。拳はちょっとヒリヒリする。
「その生まれたてレベルでも銀時達が喰らったらひとたまりもありませんから、普段から制御出来るように今日から稽古ですよ」
「はぁ〜い」
そっからはビシバシ修行が始まった。といっても先生は私の拳や足を受け流すだけだけど。それも3日に1回くらいで、でも筋肉痛になっていたからちょっとずつ力は強くなっていった。それにふとした時に馬鹿力が出てしまうことも少なくなって、力加減がちょっとだけ上手になった。それでもやっぱり腕相撲をした時は負けなくて、この寺子屋で私に勝てるのは先生だけ。やっぱり先生って凄いなぁ。
ぼーっと襖の外を眺めながら、あの時の拳の感覚を思い出す。
「オイ歌音、どこにいってる」
ちなみに今は小太郎兄ちゃんに勉強を教えて貰っている所で、小太郎兄ちゃんは顔の前で手を振っていた。
「あ、ごめん」
「まったくお前と言う奴は...。ここの説明は聞いていたのか」
「うん聞いてた」
「本当か?」
「...」
心を射抜くような顔でじっと見つめられて、ちょっとだけいたたまれなくなって下を向く。小太郎兄ちゃんはため息をついて、「嘘はつくな」と言ってもう一度説明してくれた。優しい。
「ごめんなさい」
「うむ。仕方ないな」
そう言って、小太郎兄ちゃんは頭を撫でてくれる。
正確な日は覚えてなかったけど、秋生まれだと言ったら松陽先生が「じゃあ10月生まれってことにしましょう」と勝手に決めた。私の誕生日は10月1日になった。
「君は綺麗な緑色の目をしているし、青緑色がよく似合います」
「わたしもその色好き!」
そうですか、と先生は頭を撫でてくれる。その心地よい手のひらにぐりぐりと頭を押し付けた。
「そういえば大分髪の毛が伸びましたね」
先生の言う通り、もう何年も髪の毛は切ってない。もう背中の真ん中くらいまで伸びてて、夏は暑いから頭のてっぺんで団子にしてた。先生が毎日クシでといてくれるからサラサラで、みんなよく私の髪の毛を触った。
「夏に切りたいなって思ってるんだけど、先生はどう思う?」
「そうですねぇ、私は歌音の髪の毛が好きですからちょっと寂しくなるかな」
「ふーん...じゃあ切らない」
先生は歌音がやりたい様にすれば良いんですよって言ってくれたけど、髪の毛を好きだと言われて、切りたい気持ちはすっかり無くなった。それに今は先生とおそろいの長さだしね。あ、小太郎兄ちゃんともおそろいだ。
☆☆☆
パシンパシンと竹がぶつかり合う。いつもの様に道場でお稽古を見ていた。でも今日はいつもと違う。先生が一緒に稽古しないかと言ってきた。
「君はこれからどんどん力が強くなります。加減が出来るようにまずは自分の限界を知っておきましょう」
はいの返事をすれば、早速道場を出る。庭で先生は片方の手のひらを見せてきた。
「本気で1発殴ってみてください」
道場の入口から小太郎兄ちゃんや晋助達が覗いている。銀時兄ちゃんは「オイオイ」と青ざめた顔をしていた。
「え...ほんとにいいの?」
「ふふふ。構いませんよ」
ちょっとだけ心配だけど、先生なら大丈夫かな。
右手と右足を大きく引いて、拳に全体重をかける。銀時兄ちゃんなら吹っ飛んでいくなぁ。
思いっきり先生の手のひらにぶつけると、ドゴォと重そうな音がした。しかし先生は1ミリも動かない。
「せ、先生大丈夫?」
「ふむ...まだまだ生まれたての子ウサギちゃんですね」
「うそぉ」
「松陽まじで言ってんのか...」
「歌音が力抜いたんじゃねえの?」
「いや、構えからしてガチだろ」
さすが先生、私の本気を軽々と受け止めた。拳はちょっとヒリヒリする。
「その生まれたてレベルでも銀時達が喰らったらひとたまりもありませんから、普段から制御出来るように今日から稽古ですよ」
「はぁ〜い」
そっからはビシバシ修行が始まった。といっても先生は私の拳や足を受け流すだけだけど。それも3日に1回くらいで、でも筋肉痛になっていたからちょっとずつ力は強くなっていった。それにふとした時に馬鹿力が出てしまうことも少なくなって、力加減がちょっとだけ上手になった。それでもやっぱり腕相撲をした時は負けなくて、この寺子屋で私に勝てるのは先生だけ。やっぱり先生って凄いなぁ。
ぼーっと襖の外を眺めながら、あの時の拳の感覚を思い出す。
「オイ歌音、どこにいってる」
ちなみに今は小太郎兄ちゃんに勉強を教えて貰っている所で、小太郎兄ちゃんは顔の前で手を振っていた。
「あ、ごめん」
「まったくお前と言う奴は...。ここの説明は聞いていたのか」
「うん聞いてた」
「本当か?」
「...」
心を射抜くような顔でじっと見つめられて、ちょっとだけいたたまれなくなって下を向く。小太郎兄ちゃんはため息をついて、「嘘はつくな」と言ってもう一度説明してくれた。優しい。
「ごめんなさい」
「うむ。仕方ないな」
そう言って、小太郎兄ちゃんは頭を撫でてくれる。