銀魂
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7日かんずっと走りつづけた。ママがつんでいた草を見つけて食べて、夜は怖くて木のそばにいた。ずっとおなかが空いてまったくねむれなかった。
分かってたけど家にはいつまでたっても着かなくて、どこまで行っても森だった。
ばたりとわたしは倒れた。もうおきあがることも出来ない。どこにも行けない。動物さんがきたら食べられちゃうなぁ。
ザッ ザッ
「おや、小鹿でも居るのかと思って来てみれば」
意識がもうろうとしている中、だれかがそう言った。髪のながい人、でも声は低くて。
「もう大丈夫、ゆっくり目を閉じなさい」
言うとおりにまぶたがおりてきた。重いあたまはもう何も考えられない。そのまま眠ってしまった。
☆☆☆
「先生お帰りなさい」
「せんせえ!」
「ただいま」
「その子は誰?」
「ふふふ。君達よりもうんと歳下の女の子ですよ」
外で遊んでいた子供達は興味津々に子を見ている。こんな事をしたのは何年も前の銀時以来で、気を利かせた子がお湯だご飯だと寺子屋の中に消えていった。
「松陽先生何だそいつ」
「ついつい見つけたので拾ってきちゃいました」
へぇ、と興味無さげに返事をする晋助の横を通り過ぎて、いつの間にか敷いてくれた布団にこの子を寝かせた。着物の乾いた血、涙の痕。怪我もかなりしており、ぬるま湯で湿らせたタオルで拭った。
さて。森の中で子供が1人、血痕もある。理由はどうあれこの子のゆく道は悲惨だと分かった。
☆☆☆
目がさめると布団で寝ていた。
横をむくと、あの人がすわっていた。眠るまえに見た人、わたしをつれてきたのだろうか。
「おはようございます。あれから1日眠っていましたよ」
ぼうっとしたあたまがハッキリしてきて、ここは知らない家だと分かった。
「はじめまして、私は吉田松陽です。君は?」
「わたしは...歌音です」
そう言うと、おくのふすまが開いてポニーテールの男の子?がおぼんをおいていった。ゆげの立つお皿が乗っている。
「ゆっくりと食べて下さい。急ぐとお腹がびっくりしちゃいますから」
とりあえず起きてみると、あちこちがほうたいだらけで動きにくい。久しぶりにうでやあしをまともに観察すると、すこし細く見えた。
差しだされたおわんをもって、おかゆを1口食べる。そのあたたかさとおいしさでじんわりと涙が浮かんできた。ひさしぶりのご飯だった。
「歌音、歳は?」
「5さい...です」
「どのくらいあの森を彷徨っていたのですか?」
「7日くらい...」
「君の父と母は?」
「ろうしって言ってた人たちに、ふたりとも、ころされま、した」
あふれた涙がほっぺたを流れた。どれだけぬぐってもとまらない。そうだ、パパとママはもういないんだ。
「歌音、ここは松下村塾という寺子屋です」
「...はい」
「そして、これからここが君の居場所です。私が君の親になります」
「...はい」
目をこすっていた腕をとめられて、袖で優しく拭かれた。
つまりここに住むってことなんだろう。
わたしのあたまを、よしだしょうよう、せんせいがなでた。
また食べたおかゆは涙でちょっとしょっぱかった。
分かってたけど家にはいつまでたっても着かなくて、どこまで行っても森だった。
ばたりとわたしは倒れた。もうおきあがることも出来ない。どこにも行けない。動物さんがきたら食べられちゃうなぁ。
ザッ ザッ
「おや、小鹿でも居るのかと思って来てみれば」
意識がもうろうとしている中、だれかがそう言った。髪のながい人、でも声は低くて。
「もう大丈夫、ゆっくり目を閉じなさい」
言うとおりにまぶたがおりてきた。重いあたまはもう何も考えられない。そのまま眠ってしまった。
☆☆☆
「先生お帰りなさい」
「せんせえ!」
「ただいま」
「その子は誰?」
「ふふふ。君達よりもうんと歳下の女の子ですよ」
外で遊んでいた子供達は興味津々に子を見ている。こんな事をしたのは何年も前の銀時以来で、気を利かせた子がお湯だご飯だと寺子屋の中に消えていった。
「松陽先生何だそいつ」
「ついつい見つけたので拾ってきちゃいました」
へぇ、と興味無さげに返事をする晋助の横を通り過ぎて、いつの間にか敷いてくれた布団にこの子を寝かせた。着物の乾いた血、涙の痕。怪我もかなりしており、ぬるま湯で湿らせたタオルで拭った。
さて。森の中で子供が1人、血痕もある。理由はどうあれこの子のゆく道は悲惨だと分かった。
☆☆☆
目がさめると布団で寝ていた。
横をむくと、あの人がすわっていた。眠るまえに見た人、わたしをつれてきたのだろうか。
「おはようございます。あれから1日眠っていましたよ」
ぼうっとしたあたまがハッキリしてきて、ここは知らない家だと分かった。
「はじめまして、私は吉田松陽です。君は?」
「わたしは...歌音です」
そう言うと、おくのふすまが開いてポニーテールの男の子?がおぼんをおいていった。ゆげの立つお皿が乗っている。
「ゆっくりと食べて下さい。急ぐとお腹がびっくりしちゃいますから」
とりあえず起きてみると、あちこちがほうたいだらけで動きにくい。久しぶりにうでやあしをまともに観察すると、すこし細く見えた。
差しだされたおわんをもって、おかゆを1口食べる。そのあたたかさとおいしさでじんわりと涙が浮かんできた。ひさしぶりのご飯だった。
「歌音、歳は?」
「5さい...です」
「どのくらいあの森を彷徨っていたのですか?」
「7日くらい...」
「君の父と母は?」
「ろうしって言ってた人たちに、ふたりとも、ころされま、した」
あふれた涙がほっぺたを流れた。どれだけぬぐってもとまらない。そうだ、パパとママはもういないんだ。
「歌音、ここは松下村塾という寺子屋です」
「...はい」
「そして、これからここが君の居場所です。私が君の親になります」
「...はい」
目をこすっていた腕をとめられて、袖で優しく拭かれた。
つまりここに住むってことなんだろう。
わたしのあたまを、よしだしょうよう、せんせいがなでた。
また食べたおかゆは涙でちょっとしょっぱかった。