「ひ、ひっくしゅん！」

「どうした？寒いんけ？」

今日は第6宇宙との親善試合当日。前と違うことは闘いではなくて野球で勝負すること。シャンパの思いつきらしい。
ブルマの「ピチピチのJKがいるんだからチアリーダーやってもらいましょうよ」発言で、歌音はチアをやる事になった。しかし衣装などは一切なかったので天使の万能杖から出してもらうことに。柄や形についてウイスとヴァドスが静かに衝突していたのは破壊神以外気づいていなかった。意見がまとまったのでヴァドスが杖を一振りすると、カッターにカーディガンという制服から一気にチアっぽい服になった。
歌音は普段露出しないので、ヘソ出しや太ももの際どい所まで見えるのは同居しているベジータ一家以外初めてである。すらっと細くて長い手足や、意外に良いスタイルに宇宙関係なく一部の男共は釘付けになっていた。

「アンタいい身体してるじゃないか」

「あいつら鼻の下のばして見てるわね」

「すごーい、こんなの初めて着たよ」

心地良い気候だとしても露出度高めで冷えてしまったのか、歌音は冒頭のように何度かくしゃみをしている。18号やチチ、ビーデルなど観戦組は口々に歌音を褒めるが、当の本人は完全にお世辞だと思っていた。

「そういえばヒットは来てないんか？」

「マヤさんもいないよ！」

シャンパとヴァドスによればヒットは連絡を付けるのが面倒臭く、マヤは仕事中だったので呼んでいないらしい。
ついでに歌音は第7宇宙に在住という理由でビルスチームの応援をする事になった。ビルスは勝ち誇ったような表情、反対にシャンパは悔しそうに歯ぎしりをしている。これに気づいているのもウイスとヴァドスだけのようだ。

「プレイボール！うぅぅぅ～！」

1回の表から荒れまくり、男達の本気の投球が繰り広げられている。一方歌音は18号とビーデルの間に座り、パンを抱っこしたりマーロンの世話をしながら野球を観戦していた。しかしルールは知らないので何をしているのかは分かっていない。
攻守交代すると、ボンボンを手に取って誰も座っていないベンチへ立つ。一応それらしい服を着させてもらったので、形だけでもチアをやろうという精神らしい。

「やばいよねこの丈の短さ。あれ、もしかして中見えてる～？」

「いやぁ～そんな訳ないっすよ～(18号さんこっち見てる！)」

しかしベンチ入りしているメンバーと仲良くお喋りをし出したのであまり応援はしていなかった。

そして色々あって地面が凹み、破壊神兄弟が喧嘩し、ヤムチャが大怪我した。それでもなぁなぁで試合が進み、途中でよく分からないことになったがヤムチャの活躍で勝敗がついた。ビルスチームの勝利らしい。


(あれ？私チアやった意味)