あれから一晩経った。
悟空は明け方まで魔封波の特訓をしていたらしいし、ベジータは精神と時の部屋で修行していたらしいのだ。最近知ったのだが、おっかなびっくり精神と時の部屋のしくみ。1日があの部屋では1年だなんて、神の力は何でもありだなあ...。

私は今回も未来へは行かないつもりだったのだが、移動エネルギーの関係で必然的について行くことになってしまった。

「歌音、今回は無理すんなよ！」

「気をつける！悟空とベジータもね」

「ったりめぇだ！」

「フンッ」

その後、ﾄﾞｼﾞｬｧｧｧﾝと言わんばかりに到着した未来は、闘った場所であったのか負傷したトランクスくんが倒れていた。近くに人間の生体反応があるのだが、あれは多分マイだ。トランクスくんのことは彼女に任せておこう。チラッと目線をやると黒い影がサッと隠れた。多分マイだ。
ブラックとザマスがやってきて早々タイムマシンを壊されてしまった。怖がってしまったブルマに手を引かれて、大きな凹の中に落ちて尻もちをつく。痛い上にめっちゃ恥ずかしい...。

「ほぉ...？生きていたか、コッペリオン。また殺されに来るとはな」

ザマスの声が聞こえた。
正直あの腹の痛みを味あわせてきたザマスはめちゃめちゃ憎い。もちろんブラックも同じだが、恨みのベクトルが違う。鳥肌がたった腕を擦りながら、目から上だけを出して様子を伺った。
ザマスが愚かな人間やら神々がと語っているのだが、悟空とベジータは壺がねぇ！と騒いでいる。嘘だろそれがねぇとどうすんだよ！恐らくごうごうと燃え盛るタイムマシンにある。少し絶望した。
そして話をフルシカトされているザマスもザマスでナルシストらしいのだ。少し嫌悪感が増した。こいつら見る分にはおもしろいな。
このやりとりの間にブルマはタイムマシンの消火を試みたのだが、ブラックに睨まれて頭を引っ込めてしまった。ついでに私も隠れておこう。
すると独特の移動音とゴワス様の声が聞こえる。驚いてまた頭を出すと、うちの宇宙のシン様と一緒にゴワス様がいらっしゃっていた。どうやら時の指輪でやってきたらしい。神様が時を超えて大丈夫なのかしら...。
ザマスとブラックがシン様達に仕掛けた攻撃を悟空とベジータが止める。なんだこいつら壺忘れた割にはかっこいいじゃないか。
その後、この世界のスーパードラゴンボールは消滅したと衝撃の事実が判明した。誰かが死んだりしても生き返らせないし、もう世界は元通りに出来ないという事である。