一体どれが誰のなのかは何となくだが、多分無くなりかけているのがベジータだ。胸を貫かれているのだから多分それだ。
はぁ、ブルー思考になる前にもう一度ポジティブシンキングだ。コッペリオンは頑丈なのが取り柄なのだから私もすぐは死なないはず。まだ逃げ道はあるかもしれないし策を練ろう。それにちょっと前の踵落としなんて一般人がくらったらきっと重症だ。我ながらやばい耐久力、ゾッとしてしまう。
するとブラックの鳩尾へのパンチに気付かず、殴り飛ばされて半壊した建物にぶち当たった。

「ぐぇぇ」
ｶﾞｯｼｬｧｧｧﾝ

痛覚が戻ってきたことでお腹がひたすら痛くて歯を食いしばる。
やっぱり考え事しながらじゃダメだなぁ。

☆☆☆

父さんの意識がなくなり、僕と悟空さんも体力がほとんど無くなった。
取り敢えず体勢を立て直すために過去へ戻る事になり、タイムマシンが移動する前に悟空さんが歌音さんとマイを瞬間移動で回収するという作戦を立て、悟空さんはそれに向けて集中している。
僕もザマスとブラックの気が歌音さんと衝突しているのが感じられ、彼女がたった1人で闘っている事に焦りを覚えた。2対1は長くは持たない、僕や悟空さんや父さんがこんなにボロボロになっているのだから早く助けないと、最悪の事態を招いてしまう。
タイムマシンを起動させて必要な操作を終わらせた。

「タイムマシンの用意は出来ましたよ。あとは歌音さんとマイを連れてくるだけです」

「じゃあ行ってくる。歌音のすぐ側にブラックとザマスがいっからちょっと時間がかかるかもしんねぇ」

☆☆☆

「フッ、ハァ！」

「ﾁｯ」

ブラックと交代でやって来たザマス様から離れられないまま組手が続く。しかし組手といってもザマス様の繰り出す攻撃を避けるのに精一杯なので、一方的に攻撃されているようにしか見えないだろう。
手刀を顔面目がけて振り下ろされた時、私はとっさの判断でバリアを張った右手で受け止めた。

「このまま指を切り落とｓ「やっと、こっちのターンっ」！？｣

ザマス様が動揺した隙をついておよそ心臓があるであろう右胸に手を添える。掌に意識を集中させて多めの電流を放った。

ﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘ

「ぐあぁああぁああああｯ」