目を覚ますと、視界がぼやけている。ぱちぱちと瞬きを繰り返すと、ハッキリして見えたのは青空ではなく見たことの無い天井だった。
あれ？さっき...そうだ倒れたんだった...。
視線を動かした先で、水色の髪をした女の人がタブレットを操作している。さっきもいた人だ。部屋の外に生体反応が2つあり、当たり前だが警戒されているのをひしひしと感じた。
あ、お姉さんが私に気づいた。

「起きたのね、調子はどう？」

まあまあです、と言うと声が少しカサカサしてちょっと恥ずかしい。お礼を言おうとするが、名前がわからず止まってしまう。お姉さんは察したのか、ブルマよ、と教えてくれた。

「助かりました、ありがとうございますブルマさん」

この人は私を警戒していないようだし、会話が続くタイプだ。おかげで私も余計な詮索をせずにすむ。心理戦は大の苦手だ。

「私は歌音、第1宇宙の養成学校から派遣されてここに来ました」

目の前の神々しすぎる美人ことブルマさんに、研究所の事をちょっとだけ説明して、任務があることを伝えた。ブルマさんは相槌をうって話を聞いてくれる。かなり優しい人だ。

「歌音って言うのね！
じゃあ、うちの家に住まない？あなたは変な人じゃなさそうだし、地球の勝手なんて分からないでしょ？」

「え？」

なんと、向こうから提案してくれた事は私にとってとても喜ばしいことである。見ず知らずのJKを信用するなんて、ブルマさんどんだけ器広いの。
もちろん断る理由がないので甘えさせて貰う。第1任務は早速完了したのであった。