「それで、改良のおかげで普通の人間よりも身体が丈夫になったから、悟空のパンチも耐えれたんだよ」

そうだったのか...と誰かが呟く。
何人かはまだ何かありそうだと鋭い視線を向けてくるが、幼い子どもがいる以上あまり言いたくはない。しかしこれ以上詮索してくる気もないのかその人達は口を開くことは無かった。


ここにいる限り三教授達からは逃れられる。私は恐怖の対象から離れられただけ幸せなのだ。まだ母校には怯え続けている人もいるかもしれない。私は彼らの恐怖から解放されたい。が、ここの人達を巻き込みたくもないので口外する必要は無いだろう。

すっかり冷めてしまった空気を元に戻すのは容易ではない。ブルマに助けを求める視線を送ってみた。


「まあその分歌音は心も強いってことよ！何せ妹がいるらしいからしっかりしないとね〜」

「えっ、そうなのか？」

「うん、実は双子の妹がいるんだ！2卵生だからそっくりって訳でもないけどね」


「わたし、おねーちゃんの妹見てみたーい！」

徐々に温まってきた空気はもう少しで元に戻りそうである。さすが、という意味を込めてブルマにウインクをした。
暫くするとまた最初のようにそれぞれの会話が始まる。パーティー用に準備されたバイキングが全て食べ尽くさせると、この会はお開きになった。