ドラゴンボール
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荊「あ、アカン...アカンって...」
葵「荊センパイ?」
姫愛「委員長どうしちゃったのかなぁ」
遥人があんなことをしてから、荊は顔を真っ赤にしてブツブツ呟くようになってしまった。
多分遥人はナチュラルに応援したかったのだろう、好きだとかそういうのはおいといて。本当なんで当事者達が両思いに気づかなくて見てるこっちがドキドキしなければならないのだろう。
荊のことは理解出来ていない葵ちゃんと姫愛に任せる事にした。
そういえば、全覧試合で吐き気を催すほどだった全王様や神様達の生体反応を感じない。いや、感知できるのは何故か武舞台上の選手だけ。感知神経がいい感じに作動してくれているんだろうか。何にせよラッキー!
『やっとお気付きになりましたか』
聞きなれた声が脳内で響いた。
第7宇宙の観覧席を見つける。目が合ったのは、やっぱりウイスさんだった。
『大神官様があなたの支障が出る部分に手を施して下さいましたよ』
ああなるほど。どうやら神の手が加えられていた訳だ。
大神官様の方を向くと、彼は柔らかな笑みを浮かべた菩薩のような顔で無の界のどこかを見下ろしていた。ありがとうございます!と念じながら頭を大きく下げておく。これで伝わっただろうか。そういうことにしておこう。
やったね、これで吐き気を感じずに大暴れできるぞ。
さて、他の宇宙の偵察だ。
生体反応は...うーんみんな同じくらい。といっても一般人よりは大きいし結構振れ幅がある。
その中でも目立つのは3人。うち1人は...ヒットさんだ。長く生きてる分生命力が強いのかな。
あとの2人は赤と黒の特徴的なスーツに身を包んだトッポさんと、同じく近くにいる人。一瞬だけ、人ごみの僅かな隙間からその容貌が見えた。
漆黒の大きな目に、逆三角形の胴体で筋骨隆々の逞しい体。その人は私の視線に気づいたのか、こっちを向いた。かなり距離があるし人も歩き回っているのに、目が合っている。その瞬間、直感的に恐怖を感じて頭の中に警報音が鳴り響いた。
あ!あの人やばい、絶対やばい。近づいちゃダメな人だ。生体反応がビルス様と同じくらいの大きさかもしれない。
「み、みみみみみんな、ちょっときて...」
ビビって情けない声が出る。皆には最後まで生き残って欲しいので報告だ。
「生体反応が特に大きい人が3人いるんだけど、第6宇宙のあの紫色の人と、第11宇宙のあの人とあの人がやばい」
姫愛「あの人たちトッポさんとジレンさんって言うんだよ!」
涼牙「そうか。姫愛は11宇宙だったな」
姫愛「うん!そういえば、破壊神のベルモッド様がジレンさんは宇宙でもトップクラスで強いって言ってたよ!」
「とりあえずただ者じゃないってことは確かだね。この中では生体反応が1番強いし、なるべく闘わないようにしよう。あっっ、紫色のヒットさんは殺す勢いでくるかもしれないからホント気をつけてね」
刀馬「...ヒットって名前聞いた事あるな。確か伝説のナントカだっつーか... 教科書のコラムに書いてあったような...」
「合ってるよ、実在してるけど伝説の殺し屋...あ、言っちゃダメだったかも」
葵「殺し屋!?あ、暗殺者...アサシンってこと!?」
「そう言うことだね」
ひぇぇと情けない悲鳴を上げた葵ちゃんは、一応第1宇宙の2番手でもある。彼女はヘタレなければ誰よりも強い訳であるが、猛者ばかりが集ったこの大会においてビビらずに本気を出せるのだろうか。
考えれば考える程心配の種はそこらじゅうに撒かれている。
☆☆☆
「はじめ!」
合図がかかった瞬間、武舞台上のあちこちに気団や気功派が炸裂した。中心近くにいた私達のすぐ傍でもそれはあったが、まあ平気だ。
いかにもモブっぽいと言ってはあれだが、あまり生体反応が大きくない人達もついでに襲って来たではないか。
「テメェらみてえなガキ共がお遊びで来ていい所じゃねんだぜ。真っ先に俺様に狙われてよォ、可哀想な奴らだ」
私の煽り耐性は割とマジで高い。ちゃーらーへっちゃらー。そんな大口を叩いておいて負けたらめちゃくちゃ恥ずかしい奴だぞ。
とりあえず彼のパンチ攻撃をひらりと交わせば、私の後ろから現れた詩音が勢いに乗ってぶん殴ったのが見える。彼は鈍い音を立てて舞台上を滑るように吹っ飛んで行った。
さっきの詩音は確実に顔を狙っていたよな。なんて恐ろしい妹なのだろう。
可哀想なのはお前だったな。
詩音「ぶっ飛ばしたよ!」
「よくやった!」
喜びでハイタッチを交わした間にも、皆それぞれの敵を各自でボコスカにしている。
例えば、刹那は姫愛を庇いながらも持ち前の瞬間移動でボコボコにしているし、迷砂は砂で巻き上げて荊は普通に応戦しているし、刀馬と涼牙は炎と氷で挟み撃ち的な攻撃だ。あれ、違う喧嘩してる。
やっぱり特殊能力って強いなぁ。しみじみと能力に有難みを感じていると、やがて刹那によって地に伏せられた1人の選手に姫愛が両手を翳した。これから姫愛の洗脳が始まるようだ。
彼女の特殊能力は、人の精神に取り付き思考を独占する言わばマインドコントロール。翳した両手から何が出てるとか、どんな影響を精神に及ぼしているかとか、詳しいことは姫愛も研究者達も分からないらしい。と言うかコッペリオンの能力の殆どは、原理とか仕組とかほとんど謎である。
ベースである人間の遺伝子に、生物や他星人の特殊能力を遺伝させるDNAを移植する事でその能力が得られるようになっている。それでもやっぱり手から炎や冷気が発生したり瞬間移動出来たり、自然の摂理無視しすぎだよね。でもたまに遺伝子を色々弄る事で生まれる能力もあるらしい。姫愛は前者だが、荊や真奈とかは後者だ。
そんな事を考えている間に、姫愛がキッと相手を睨みつけて洗脳の仕上げが終わった。
葵「荊センパイ?」
姫愛「委員長どうしちゃったのかなぁ」
遥人があんなことをしてから、荊は顔を真っ赤にしてブツブツ呟くようになってしまった。
多分遥人はナチュラルに応援したかったのだろう、好きだとかそういうのはおいといて。本当なんで当事者達が両思いに気づかなくて見てるこっちがドキドキしなければならないのだろう。
荊のことは理解出来ていない葵ちゃんと姫愛に任せる事にした。
そういえば、全覧試合で吐き気を催すほどだった全王様や神様達の生体反応を感じない。いや、感知できるのは何故か武舞台上の選手だけ。感知神経がいい感じに作動してくれているんだろうか。何にせよラッキー!
『やっとお気付きになりましたか』
聞きなれた声が脳内で響いた。
第7宇宙の観覧席を見つける。目が合ったのは、やっぱりウイスさんだった。
『大神官様があなたの支障が出る部分に手を施して下さいましたよ』
ああなるほど。どうやら神の手が加えられていた訳だ。
大神官様の方を向くと、彼は柔らかな笑みを浮かべた菩薩のような顔で無の界のどこかを見下ろしていた。ありがとうございます!と念じながら頭を大きく下げておく。これで伝わっただろうか。そういうことにしておこう。
やったね、これで吐き気を感じずに大暴れできるぞ。
さて、他の宇宙の偵察だ。
生体反応は...うーんみんな同じくらい。といっても一般人よりは大きいし結構振れ幅がある。
その中でも目立つのは3人。うち1人は...ヒットさんだ。長く生きてる分生命力が強いのかな。
あとの2人は赤と黒の特徴的なスーツに身を包んだトッポさんと、同じく近くにいる人。一瞬だけ、人ごみの僅かな隙間からその容貌が見えた。
漆黒の大きな目に、逆三角形の胴体で筋骨隆々の逞しい体。その人は私の視線に気づいたのか、こっちを向いた。かなり距離があるし人も歩き回っているのに、目が合っている。その瞬間、直感的に恐怖を感じて頭の中に警報音が鳴り響いた。
あ!あの人やばい、絶対やばい。近づいちゃダメな人だ。生体反応がビルス様と同じくらいの大きさかもしれない。
「み、みみみみみんな、ちょっときて...」
ビビって情けない声が出る。皆には最後まで生き残って欲しいので報告だ。
「生体反応が特に大きい人が3人いるんだけど、第6宇宙のあの紫色の人と、第11宇宙のあの人とあの人がやばい」
姫愛「あの人たちトッポさんとジレンさんって言うんだよ!」
涼牙「そうか。姫愛は11宇宙だったな」
姫愛「うん!そういえば、破壊神のベルモッド様がジレンさんは宇宙でもトップクラスで強いって言ってたよ!」
「とりあえずただ者じゃないってことは確かだね。この中では生体反応が1番強いし、なるべく闘わないようにしよう。あっっ、紫色のヒットさんは殺す勢いでくるかもしれないからホント気をつけてね」
刀馬「...ヒットって名前聞いた事あるな。確か伝説のナントカだっつーか... 教科書のコラムに書いてあったような...」
「合ってるよ、実在してるけど伝説の殺し屋...あ、言っちゃダメだったかも」
葵「殺し屋!?あ、暗殺者...アサシンってこと!?」
「そう言うことだね」
ひぇぇと情けない悲鳴を上げた葵ちゃんは、一応第1宇宙の2番手でもある。彼女はヘタレなければ誰よりも強い訳であるが、猛者ばかりが集ったこの大会においてビビらずに本気を出せるのだろうか。
考えれば考える程心配の種はそこらじゅうに撒かれている。
☆☆☆
「はじめ!」
合図がかかった瞬間、武舞台上のあちこちに気団や気功派が炸裂した。中心近くにいた私達のすぐ傍でもそれはあったが、まあ平気だ。
いかにもモブっぽいと言ってはあれだが、あまり生体反応が大きくない人達もついでに襲って来たではないか。
「テメェらみてえなガキ共がお遊びで来ていい所じゃねんだぜ。真っ先に俺様に狙われてよォ、可哀想な奴らだ」
私の煽り耐性は割とマジで高い。ちゃーらーへっちゃらー。そんな大口を叩いておいて負けたらめちゃくちゃ恥ずかしい奴だぞ。
とりあえず彼のパンチ攻撃をひらりと交わせば、私の後ろから現れた詩音が勢いに乗ってぶん殴ったのが見える。彼は鈍い音を立てて舞台上を滑るように吹っ飛んで行った。
さっきの詩音は確実に顔を狙っていたよな。なんて恐ろしい妹なのだろう。
可哀想なのはお前だったな。
詩音「ぶっ飛ばしたよ!」
「よくやった!」
喜びでハイタッチを交わした間にも、皆それぞれの敵を各自でボコスカにしている。
例えば、刹那は姫愛を庇いながらも持ち前の瞬間移動でボコボコにしているし、迷砂は砂で巻き上げて荊は普通に応戦しているし、刀馬と涼牙は炎と氷で挟み撃ち的な攻撃だ。あれ、違う喧嘩してる。
やっぱり特殊能力って強いなぁ。しみじみと能力に有難みを感じていると、やがて刹那によって地に伏せられた1人の選手に姫愛が両手を翳した。これから姫愛の洗脳が始まるようだ。
彼女の特殊能力は、人の精神に取り付き思考を独占する言わばマインドコントロール。翳した両手から何が出てるとか、どんな影響を精神に及ぼしているかとか、詳しいことは姫愛も研究者達も分からないらしい。と言うかコッペリオンの能力の殆どは、原理とか仕組とかほとんど謎である。
ベースである人間の遺伝子に、生物や他星人の特殊能力を遺伝させるDNAを移植する事でその能力が得られるようになっている。それでもやっぱり手から炎や冷気が発生したり瞬間移動出来たり、自然の摂理無視しすぎだよね。でもたまに遺伝子を色々弄る事で生まれる能力もあるらしい。姫愛は前者だが、荊や真奈とかは後者だ。
そんな事を考えている間に、姫愛がキッと相手を睨みつけて洗脳の仕上げが終わった。