ドラゴンボール
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もう1人のサイヤ人、ケールも超サイヤ人になるという話になったのだが。
「あ、姐さんできないよ」
「そんな事ねぇって、やってみろ!」
「わ、わたしなんか...」
「ケール、その自分を卑下するクセやめろよな。アタシの妹分なんだから自信持てって!」
おちゃらけたカリフラは歌音と似ている。
2人のやり取りを見て、詩音は姉のことを思い出した。
幼い時から片時も離れずに過ごした姉は、ただ産まれる時間が数秒違うだけの双子なのにも関わらず自分よりも大人びていた。
そうなったのは妹である自分のせいなのだとも思う。主なきっかけは『コード1261 詩音、5歳児の知能からは成長しない』と宣告された日。ボクよりもショックを受けていた姉は、宣告された5歳をすぎてもボクにあれこれ色んな事を教えた。
特に鮮明に思い出したのは箸の持ち方を習ったとき、いつまで経っても上手く持てなくて投げ出すボクを叱った。
『どうせボクには出来っこないんだ!』
『そんなことない!わたしが付いてるんだから大丈夫、詩音はもっと偉くなれるよ...』
事あるごとにボクの頭を撫でて安心させてきた。
結局できるようにならなかったのは箸だけじゃなかったけど、姉貴は全てにおいて励ましてくれて、付き合ってくれて味方になってくれた。
でも、そんな優しくて強い姉貴にありがとうと言うばかりで、何も返してあげられない。それならボクは少しでも賢くなって姉貴に楽をさせてあげたいと思うようになった。出来そうなことは何でも挑戦する。それがボクの恩返しだと思って。
ケールは内気になりすぎて出来ないと思い込んでる。キャベはサイヤ人なら誰でも超化できるって言ってたし、その気になればできるはずだ。
「ケ、ケール、やってみたらどうだ?ボクはお前なら超サイヤ人になれると思うぞ!」
「詩音さん...?」
「ほら詩音もそう言ってんだし1回やってみろよ。お前はやればできる子なんだから!ホラ気分変えてこうぜ!」
「...は、はい」
不本意だけどやる気になったみたい。
次にカリフラがやったように背中のゾワゾワを感じてもらおうとしたが、ケールは分からないと言うのでキャベが怒りを引き出すことになった。
でもキャベは煽り慣れてないのか「おたんこなす」や「へたれ」とか、幼稚レベルをボソボソ言うだけ。
それでもケールは傷ついたのか泣き出してしまった。
「お前なにうちの妹分泣かせてんだよ!」
「キャベお前酷いぞ!」
「えっ!?」
「しょーがなく許してやってんのに泣かせてどーすんだ!!」
「そうだぞ意味ないじゃないか!」
「そ、そんなぁ」
カリフラと共にキャベに詰め寄ると、ケールは「私なんかぁ」と呟き出す。さっきとは雰囲気が変わったケールに気がついたのはボクだけ。
「どうせ、どうせ...」と顔を覆ったところで、やっと2人はケンカをやめた。
「ま、まさか...」
「なんかあったのか?」
「ケールの気が大きくなってやがる!」
どういうことだ?と口から出る前に、雄叫びを上げ始めたケールは金色に包まれた。特徴はキャベやカリフラの超サイヤ人と同じ。でもケールは体が大きくなってムキムキになった。
☆☆☆
暴走したケールもなんとか治まり、破壊神の星へと来た。
「大会のことシャンパ様になんて伝えよう...」って宇宙船でずっとボヤいていたキャベは顔色が悪い。
「...お前が歌音の」
椅子の肘掛けに頬杖をついた神様はじっと顔を見てきた。
「双子なのにあんま似てねーな」
あ。
ボクは言われたことないのに、もう何回も言われてきたような不思議な気分。姉貴が言われてたのかな。これが双子シンパシーっていうやつかも。
「はじめまして。付き人のヴァドスと申します」
「俺様がシャンパだ」
高そうな椅子の上で足を組んだ破壊神、シャンパ様。刺さるような独特の空気に、彼のぽっちゃりとした体型が似合わなくてヘンな気持ちになる。
「はじめまして、詩音です」
ぺこりと頭を下げれば、「礼儀正しいところがそっくりですね」とヴァドスさんが言った。ちょっと嬉しくて「えへへ」と頬をひっかけば、「まあ、喜び方も似ているなんて」と控えめに笑いだす。
姉貴はボクの宇宙の神様とも仲が良いんだなぁとぼんやり笑っていると、横で小さく深呼吸したキャベが一歩踏み出した。
「シャ、シャンパ様、ご報告しなければならないことが...あります...」
「なんだ」
「えっと、その...」
キッとシャンパ様がキャベを睨みつけると、「ひっ、1つめは!!」と大きな声が響いた。額には汗が滲んでいる。
「サイヤ人を2人スカウトしました。超サイヤ人にも変身出来たので大きな戦力になります」
「そうか、次は?」
「それが...詩音さんは第1宇宙の選手でしたので、第6宇宙では出場されません!!」
言い切った!と言わんばかりの勢いだが、今にも死にそうな顔をしている。相変わらず何に怖がっているのか分からない。
「あら、キャベさんはご存知ありませんでしたか」
「な、何のことでしょう...」
「詩音さんはコッペリオンですので、第1宇宙枠なのはシャンパ様もご存知でしたよ」
「え?」
「なんだぁ?お前、オレが知らねぇとでも思ってたのかよ」
「ご、ご存知だったんですかぁ...」
良かったぁと息をついたキャベは、もしかしたらボクが第6で出場しないからシャンパ様にビビっていたのかな。そりゃ悪かった。
「フロストの野郎にオッケーされたってヒットも言ってたし、親善試合の4人とサイヤ人3人で合計7人だな」
「マヤさんは自分のポリシーに合わないと断られましたし、雇い側も反対されましたので無理でした。あと3人どうしましょうかねぇ」
「そうだなぁ。キャベ、次も頼むぞ」
「は、はい...」
キャベは破壊神のパシリなのかもしれない。
「あ、姐さんできないよ」
「そんな事ねぇって、やってみろ!」
「わ、わたしなんか...」
「ケール、その自分を卑下するクセやめろよな。アタシの妹分なんだから自信持てって!」
おちゃらけたカリフラは歌音と似ている。
2人のやり取りを見て、詩音は姉のことを思い出した。
幼い時から片時も離れずに過ごした姉は、ただ産まれる時間が数秒違うだけの双子なのにも関わらず自分よりも大人びていた。
そうなったのは妹である自分のせいなのだとも思う。主なきっかけは『コード1261 詩音、5歳児の知能からは成長しない』と宣告された日。ボクよりもショックを受けていた姉は、宣告された5歳をすぎてもボクにあれこれ色んな事を教えた。
特に鮮明に思い出したのは箸の持ち方を習ったとき、いつまで経っても上手く持てなくて投げ出すボクを叱った。
『どうせボクには出来っこないんだ!』
『そんなことない!わたしが付いてるんだから大丈夫、詩音はもっと偉くなれるよ...』
事あるごとにボクの頭を撫でて安心させてきた。
結局できるようにならなかったのは箸だけじゃなかったけど、姉貴は全てにおいて励ましてくれて、付き合ってくれて味方になってくれた。
でも、そんな優しくて強い姉貴にありがとうと言うばかりで、何も返してあげられない。それならボクは少しでも賢くなって姉貴に楽をさせてあげたいと思うようになった。出来そうなことは何でも挑戦する。それがボクの恩返しだと思って。
ケールは内気になりすぎて出来ないと思い込んでる。キャベはサイヤ人なら誰でも超化できるって言ってたし、その気になればできるはずだ。
「ケ、ケール、やってみたらどうだ?ボクはお前なら超サイヤ人になれると思うぞ!」
「詩音さん...?」
「ほら詩音もそう言ってんだし1回やってみろよ。お前はやればできる子なんだから!ホラ気分変えてこうぜ!」
「...は、はい」
不本意だけどやる気になったみたい。
次にカリフラがやったように背中のゾワゾワを感じてもらおうとしたが、ケールは分からないと言うのでキャベが怒りを引き出すことになった。
でもキャベは煽り慣れてないのか「おたんこなす」や「へたれ」とか、幼稚レベルをボソボソ言うだけ。
それでもケールは傷ついたのか泣き出してしまった。
「お前なにうちの妹分泣かせてんだよ!」
「キャベお前酷いぞ!」
「えっ!?」
「しょーがなく許してやってんのに泣かせてどーすんだ!!」
「そうだぞ意味ないじゃないか!」
「そ、そんなぁ」
カリフラと共にキャベに詰め寄ると、ケールは「私なんかぁ」と呟き出す。さっきとは雰囲気が変わったケールに気がついたのはボクだけ。
「どうせ、どうせ...」と顔を覆ったところで、やっと2人はケンカをやめた。
「ま、まさか...」
「なんかあったのか?」
「ケールの気が大きくなってやがる!」
どういうことだ?と口から出る前に、雄叫びを上げ始めたケールは金色に包まれた。特徴はキャベやカリフラの超サイヤ人と同じ。でもケールは体が大きくなってムキムキになった。
☆☆☆
暴走したケールもなんとか治まり、破壊神の星へと来た。
「大会のことシャンパ様になんて伝えよう...」って宇宙船でずっとボヤいていたキャベは顔色が悪い。
「...お前が歌音の」
椅子の肘掛けに頬杖をついた神様はじっと顔を見てきた。
「双子なのにあんま似てねーな」
あ。
ボクは言われたことないのに、もう何回も言われてきたような不思議な気分。姉貴が言われてたのかな。これが双子シンパシーっていうやつかも。
「はじめまして。付き人のヴァドスと申します」
「俺様がシャンパだ」
高そうな椅子の上で足を組んだ破壊神、シャンパ様。刺さるような独特の空気に、彼のぽっちゃりとした体型が似合わなくてヘンな気持ちになる。
「はじめまして、詩音です」
ぺこりと頭を下げれば、「礼儀正しいところがそっくりですね」とヴァドスさんが言った。ちょっと嬉しくて「えへへ」と頬をひっかけば、「まあ、喜び方も似ているなんて」と控えめに笑いだす。
姉貴はボクの宇宙の神様とも仲が良いんだなぁとぼんやり笑っていると、横で小さく深呼吸したキャベが一歩踏み出した。
「シャ、シャンパ様、ご報告しなければならないことが...あります...」
「なんだ」
「えっと、その...」
キッとシャンパ様がキャベを睨みつけると、「ひっ、1つめは!!」と大きな声が響いた。額には汗が滲んでいる。
「サイヤ人を2人スカウトしました。超サイヤ人にも変身出来たので大きな戦力になります」
「そうか、次は?」
「それが...詩音さんは第1宇宙の選手でしたので、第6宇宙では出場されません!!」
言い切った!と言わんばかりの勢いだが、今にも死にそうな顔をしている。相変わらず何に怖がっているのか分からない。
「あら、キャベさんはご存知ありませんでしたか」
「な、何のことでしょう...」
「詩音さんはコッペリオンですので、第1宇宙枠なのはシャンパ様もご存知でしたよ」
「え?」
「なんだぁ?お前、オレが知らねぇとでも思ってたのかよ」
「ご、ご存知だったんですかぁ...」
良かったぁと息をついたキャベは、もしかしたらボクが第6で出場しないからシャンパ様にビビっていたのかな。そりゃ悪かった。
「フロストの野郎にオッケーされたってヒットも言ってたし、親善試合の4人とサイヤ人3人で合計7人だな」
「マヤさんは自分のポリシーに合わないと断られましたし、雇い側も反対されましたので無理でした。あと3人どうしましょうかねぇ」
「そうだなぁ。キャベ、次も頼むぞ」
「は、はい...」
キャベは破壊神のパシリなのかもしれない。