ACT.3
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立海大付属中等部に転校生が来た。
切原赤也は遠くから転入生を見ていた。
絶世の美青年!!ではないが整った顔立ちで長い前髪は真ん中で分けられている。
背もそこそこ高くて落ち着いた感じの為、女子からしたら恰好の獲物だ。
転入してきて1週間経つが女子が絶えない。
「高城君って、前の学校で何してたの?」
「前の…学校」
途端に暗くなる顔に女子は慌てる。
どうやらあまり良い思い出はないようだ。
「あ、ご、ごめんね!!」
「え?君は何も悪いことしてないじゃん。謝んないでくれよ」
笑顔を浮かべた晴樹に女子の顔は赤くなる。
(また増えた…)
切原はこの1週間次から次に晴樹に惚れる女子を見るのが楽しみになっていた。
単純に面白いから。
「おい赤也!」
「ん?あ、丸井先輩!!仁王先輩も、俺に会いに来たんすか?」
「違う。噂の奴を見に来たなり」
キョロキョロと教室を見渡す仁王は、ある一点で視線を止めた。
「お、あいつか?」
「はい」
「ちょっと呼ぶなり」
「え?あんま話した事ないんすけど…よ、呼ぶからそんな顔しないでくださいよ!!」
2人の先輩に見つめられ、晴樹に近づく。
「あ、あのよ」
「?切原君、どうしたの?」
「ちょっと高城借りていいか?先輩が呼んでてさ…」
「あ、そうなの?ごめんね」
女子達は離れて行った。
「あ~ちょっといいか?」
「別にいいぜ、切原君」
晴樹は立ち上がり、切原の後ろを歩く。
「おっ!お前が転入生か!」
「初めまして、高城晴樹です」
「ほう…礼儀正しいの」
丸井と仁王は笑顔を浮かべた。
「あの、俺に何か…?」
「そう警戒なさんな、柳がお前さんを気になったみたいでな」
「柳?」
「ああ、先ず自己紹介しねぇとな。俺は3年の丸井ブン太、こっちは仁王、テニス部で赤也の先輩だな。で、柳ってのは3年のテニス部だ」
仁王の言葉に切原は驚いていた。
「柳先輩が?」
「おう、この前お前ら授業でテニスしてたろ?」
「あぁ…しましたね」
「その授業を柳が見ていたみたいでの、『赤也のクラスだが見たことない青年のフォームが綺麗だった』って皆に言ってたんだ。で、転入生が来てるって話聞いてたと思って覗きに来たなり」
晴樹は苦笑した。
3人は謙遜の笑みだと思ったが、晴樹からしてみれば純粋な苦笑だった。
(静香の特訓に付き合わされてたからか…)
晴樹は咳払いすると、2人の先輩を見た。
「きっと、先生の指導が良かったからですよ、俺は別にテニスが出来る訳じゃないですし」
「お前がそう言っても、柳はテニス部に誘う気満々だったぜ」
「マジすか!!」
切原の言葉に仁王は頷いた。
「まぁ、俺らはただ見に来ただけだから、そう固くなりなさんな。多分昼休み辺りに柳は来るから、そんときに固くなりんしゃい」
晴樹は去っていく2人にただただ苦笑を浮かべていた。
表面上はだが。
(かかった)
思いの他早くかかってよかった。
アレに間に合わなかったらどうしようかと思ってた。
晴樹は知っていた、テニス部が目指している全国大会の前に、短期間の合宿が行われるのを。
静香から聞いていたのだ。
それに参加して、あの女を落としてやる。
そして、その後は絶望を味合わせてやる。
もちろんそれだけではアイツの居場所を奪えてもアイツ等からテニスは奪えない。
静香からテニスを奪ったように、お前らからテニスを奪う。
例え俺が狂気的な犯罪者になったとしても。
→
切原赤也は遠くから転入生を見ていた。
絶世の美青年!!ではないが整った顔立ちで長い前髪は真ん中で分けられている。
背もそこそこ高くて落ち着いた感じの為、女子からしたら恰好の獲物だ。
転入してきて1週間経つが女子が絶えない。
「高城君って、前の学校で何してたの?」
「前の…学校」
途端に暗くなる顔に女子は慌てる。
どうやらあまり良い思い出はないようだ。
「あ、ご、ごめんね!!」
「え?君は何も悪いことしてないじゃん。謝んないでくれよ」
笑顔を浮かべた晴樹に女子の顔は赤くなる。
(また増えた…)
切原はこの1週間次から次に晴樹に惚れる女子を見るのが楽しみになっていた。
単純に面白いから。
「おい赤也!」
「ん?あ、丸井先輩!!仁王先輩も、俺に会いに来たんすか?」
「違う。噂の奴を見に来たなり」
キョロキョロと教室を見渡す仁王は、ある一点で視線を止めた。
「お、あいつか?」
「はい」
「ちょっと呼ぶなり」
「え?あんま話した事ないんすけど…よ、呼ぶからそんな顔しないでくださいよ!!」
2人の先輩に見つめられ、晴樹に近づく。
「あ、あのよ」
「?切原君、どうしたの?」
「ちょっと高城借りていいか?先輩が呼んでてさ…」
「あ、そうなの?ごめんね」
女子達は離れて行った。
「あ~ちょっといいか?」
「別にいいぜ、切原君」
晴樹は立ち上がり、切原の後ろを歩く。
「おっ!お前が転入生か!」
「初めまして、高城晴樹です」
「ほう…礼儀正しいの」
丸井と仁王は笑顔を浮かべた。
「あの、俺に何か…?」
「そう警戒なさんな、柳がお前さんを気になったみたいでな」
「柳?」
「ああ、先ず自己紹介しねぇとな。俺は3年の丸井ブン太、こっちは仁王、テニス部で赤也の先輩だな。で、柳ってのは3年のテニス部だ」
仁王の言葉に切原は驚いていた。
「柳先輩が?」
「おう、この前お前ら授業でテニスしてたろ?」
「あぁ…しましたね」
「その授業を柳が見ていたみたいでの、『赤也のクラスだが見たことない青年のフォームが綺麗だった』って皆に言ってたんだ。で、転入生が来てるって話聞いてたと思って覗きに来たなり」
晴樹は苦笑した。
3人は謙遜の笑みだと思ったが、晴樹からしてみれば純粋な苦笑だった。
(静香の特訓に付き合わされてたからか…)
晴樹は咳払いすると、2人の先輩を見た。
「きっと、先生の指導が良かったからですよ、俺は別にテニスが出来る訳じゃないですし」
「お前がそう言っても、柳はテニス部に誘う気満々だったぜ」
「マジすか!!」
切原の言葉に仁王は頷いた。
「まぁ、俺らはただ見に来ただけだから、そう固くなりなさんな。多分昼休み辺りに柳は来るから、そんときに固くなりんしゃい」
晴樹は去っていく2人にただただ苦笑を浮かべていた。
表面上はだが。
(かかった)
思いの他早くかかってよかった。
アレに間に合わなかったらどうしようかと思ってた。
晴樹は知っていた、テニス部が目指している全国大会の前に、短期間の合宿が行われるのを。
静香から聞いていたのだ。
それに参加して、あの女を落としてやる。
そして、その後は絶望を味合わせてやる。
もちろんそれだけではアイツの居場所を奪えてもアイツ等からテニスは奪えない。
静香からテニスを奪ったように、お前らからテニスを奪う。
例え俺が狂気的な犯罪者になったとしても。
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