伊達工業
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「「「お願いしァース!!!」」」
烏野高校VS伊達工業高校
「1回戦見た感じだと一発目は強烈なサーブが来るはずだ」
「サーブで崩して確実にブロックで仕留めて出端を挫くっていうのが伊達工の立ち上がりのパターンぽい。そこは3月と変わってない」
「1本目、レシーブしっかり上げてけよ!」
「「オス!」」
繋心さんとスガさんの言葉に返事をする。
「確かに向こうの壁は強固だ。でも、それを抜けさえすれば勝機は見える。音駒みたいになんでもかんでもレシーブで拾っちまうチームはそうそう居ないからな。で、わかってんな?影山」
「ハイ」
「“鉄壁”を切り崩してやれ!!」
「烏野ファイッ」
「「「オォッス!」」」
気合いを入れるとコートに向かった。
ピーっと笛が鳴り試合が始まる。
サーブは伊達工業から。
「大地さん!」
「ッシ!」
ドキュッと打たれたサーブは澤村によりセッターへ返った。
フワッとボールを日向に出され、相手の眉無しの7番をフリ切ったか…?と思う面々もいたが、そうではなかった。
ギャッと素早い動きで日向の前に動くと、壁を作った。
(速い)
伊達工は確か、トスをある程度予測して跳ぶ“コミットブロック”ではなく、トスがどこに上がるか見てから動く“リードブロック”
囮にはなかなか引っ掛かってくれない上に彼は身長がある分大体のスパイクを止めるだろう。
(面白い)
ニッと笑い、ローテーションに従い動く。
次のサーブは烏野、影山が打ったサーブは相手のリベロの所に向かってしまい相手の攻撃に繋がった。
それを西谷先輩が受けたのを見て動く。
「スマンカバー!頼む!!」
「はい!」
さあどうしようかと周りに視線を向けた時、旭さんが「バック!!」と声を上げた。
「旭さん!!」
ボールを上げると、旭さんはバックアタックでボールを打った。
「くそっ…!」
しかしそれは止められてしまった。
謝る西谷先輩に対して笑って対応している旭さんに少しホッとした。
その後も攻防を繰り返して相手のタッチネットやブロックアウトで何とか助かったが、やはり簡単に点は獲らせてもらえない。
相手の7番に日向のスパイクを止められたが、慌てず息を吐いた。
「くっそォ~~~」
「気にすんな!次だ次!次は“絶対に決まる”」
その言葉にニッと笑った。
(変人速攻使ってくるか)
IH前に何故音駒に速攻を止められるか話し合った。
要は使いどころが重要だと話したのを思い出した。
ローテーションが動くと、相手のサーブが打たれる。
「飛雄ちゃん!!」
こちらに飛んできたサーブをレシーブで飛雄ちゃんのもとへ返す。
走り出していた日向にトスが出され、変人速攻が―
(決まった…!!!)
しん…と場が静まり返りそして―一世に沸いた。
「ナイス翔陽!」
「晴樹!!」
ハイタッチをして互いに笑った。
またローテーションが動き日向のサーブ。
「王様、ネットからちょい離したトス頼むね。ブロックに捕まりたくないから」
西谷先輩と変わって入ってきたツッキーの言葉に飛雄ちゃんは何とも言えない表情をしていた。
(あ、ヤバイ)
案の定言い合いが始まり、澤村さんが無言で見ていたので焦った。
「お前らヤメロ!学習しろよ!!」
2人の間に割って入り後ろ後ろと小声で伝えると2人は顔を青くして口を閉じた。
ホッと息を入ってポジションに着くと翔陽がサーブを打ったがネットに引っ掛かってしまったドンマイ。
その後もなんとか点を取るが簡単には取れない。
(とりあえず、一点ずつ、確実に)
晴樹のサーブ、回していたボールをキュッと止めると、上に上げた。
「高っ…!!」
誰かがそう声を上げた。
ドシュっと打ったサーブはサービスエースを決めた。
「よしっ!!」
ガッツポーズを決めて笑った。
「ナイス晴樹!」
「ありがとうございます!」
ニッと笑い、前を見据えた。
試合は続き、晴樹が前衛に上がった。
「飛雄ちゃん~」
「…なんだよ」
口を尖らして近付くと顔を反らされたなんかごめん。
「そろそろトス欲しいんだけど」
「…わかってる」
ニタァと笑った飛雄ちゃんはちょっと怖かったけどトスが上がることに笑みが浮かんだ。
伊達工のサーブが打たれ、烏野がレシーブをする。
「飛雄ちゃん!!!」
既に走り出していた晴樹をチラリと見た影山は日向との速攻程ではないが早いトスを上げた。
(ドンピシャ)
最高地点へ向かってくるボールを見た後チラリと前を見た。
既に7番の選手が此方に対応するために動いており、来たかと更に気を引き締めた。
「7番が来た!!」
見ていた観客が息を飲むが晴樹は全く焦っていなかった。
(その高さも、俺は越える!!)
飛び上がっている晴樹はぐんぐんと上に向かい、手は相手よりも上にある。
フッと息を吐きながらブロックの上から叩き込むと、着地して笑った。
「よしっ!!」
「晴樹ナイス!!!」
解っていても、止められないボールだってあるんだ!
「上から…」
「高っ…!」
ざわつくギャラリーに笑うと、周りを見た。
「もう一本、もらいましょう!」
ニッと笑い、伊達工に視線を移した。
試合は続き、日向が前衛に上がってきた。
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