合宿
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5月2日GW前日、合宿初日、忘れ物がないかチェックをし荷物を手にする。
「行くか」
よしっと気合いを入れると、家を出た。
「――揃ってんな」
「「「オス!!!」」」
1日学校での生活も終え、放課後に体育館に集まると繋心さんも既に到着していた。
「4日後には音駒と練習試合、終わればすぐにIH予選がやってくる、時間が無い。でもお前らは穴だらけだ、勝つ為にやることは一つ。練習、練習、練習。ゲロ吐いてもボールは拾え」
「「「オス!!!」」」
繋心さんの言葉に皆は返事をしたが何名か翔陽を冷たい目で見ていた、前科ありだもんな、コイツ。
まあ今回も吐くと決まった訳じゃない、と気合いを入れ直した。
PM19:55 烏野高校学習合宿・部活動合宿用施設
「うおおおっ初めて来たっ」
「なんか出そう」
興奮する翔陽の隣で忠が顔を青くしていた。
「怖いの?忠」
「そ、そんな事ないよ!!」
「そうか?強がらなくていいんだぞ?一緒に寝るか?」
「一緒…!?」
ニヤニヤしてからかってたら今度は顔を真っ赤にして固まった、え、なに。
「ほんと…自覚ないよね」
「え、なにが?」
ツッキーに溜め息を吐かれたが何故だ、わからん。
頭にハテナを浮かべながら合宿場に入ると清水先輩が用を終えると帰ると知った西谷先輩と田中先輩が倒れていた。
「大丈夫ですか?」
「晴樹…俺は…!」
「もうだめだ…」
ガクッと項垂れる2人に溜め息を吐くとしゃがんだ。
「ほら、早く行きましょう。清水先輩が作ったご飯が待ってますよ」
「「潔子さんのご飯…!!」」
元気を取り戻した2人に笑みを溢すと2人に続いた。
荷物を置いて足早に食堂へ向かうと武田先生と清水先輩が食事の支度をしていた。
「俺も手伝います」
「眞島君!!君は疲れてるんだから」
「それを言うなら先生も先輩もですよ」
ニカッと笑うと清水先輩が少し笑った。
「それじゃあ、運ぶの手伝ってもらえるかしら?」
「はい!」
返事をすると、料理を運び始めた。
あの後食事を済まし、2・3年が風呂に入ってる間に布団の用意をした。
「よし」
綺麗に並んだ布団に満足し、風呂の用意をする。
あ、そういや…
思い出した様に鞄から一枚のシャツを取り出した。
勇猛無比、そう書かれたシャツはさっき西谷先輩に貰ったものだ、確かこの四字熟語の意味は…
“他に匹敵するものがいないほど、勇ましくて強いこと。たぐいまれな強さ”(辞書参照)
そんな風に思ってこのシャツをくれたとするならばそれはとても嬉しい事だが、まだまだ俺より強い人は沢山いる。
だから、そんな人達に勝って、このシャツに書かれた言葉が似合うような男になってみせる!!
西谷先輩にそんな深い意味は無くこの言葉を選んだのかもしれないが、なんか一つの目標が出来たみたいで嬉しくなって笑った。
「うわ、シャツ見て笑ってる」
「なんだよツッキー、嬉しいんだからいいだろ」
「嬉しいね…なんて書かれてんの?」
「勇猛無比」
いいだろーとシャツを見せるとツッキーがふうん…とシャツを見つめた。
「ユウモウ?」
「ムヒ?」
「そこ二人は辞書で調べるように」
バカ2人(翔陽と飛雄ちゃん)にそう言ったときツッキーが笑った。
「中々合ってるんじゃない?」
「え」
「……何」
驚いて俺が固まると不機嫌そうに目を細めた。
「いや、別に。ありがとうな!!」
ニッと笑うとフンとツッキーはそっぽを向いた、照れ屋さんめ。
「おいおい、お前らだけ仲良くすんなよー!!」
「うおっ!」
翔陽に飛び乗られ変な声が出た。
「やったなコイツ!!」
「うわっ!!」
「飛雄ちゃん!手伝ってくれ!」
「仕方ねぇな…」
悪い顔して近付いてきた飛雄ちゃんと2人して翔陽を擽っていると先輩達が戻ってきて1年の風呂の番になったので風呂場へ向かった。
「ごめんな眞島、俺の横で」
「え、なんか謝るところありましたか今?」
風呂から上がると待っていたのはどこで寝るか決める為のくじ引きだった。
残り物には副があると信じて最後に引くと右には旭さん、左には忠という安全な2人の間になった。
「俺、旭さんが隣で嬉しいですよ?(安全で)」
「え!?あ、えっと…それなら良かった」
顔を赤くして笑う旭さんを何故か澤村さんと菅原さんが叩いた(どこから取り出したのか知らないがハリセンで)
「ほんと、コート上の鷹さんは罪作りだね~」
「どういう事だよ」
ニヤニヤ笑うツッキーが忠の隣の布団に潜り込んだ。
本当に、どういう意味だよと頭を捻ったが解らなかったので考えるのを止めた。
俺も寝ようと布団に潜り込むと、隣で正座して固まる忠を見た。
「どうしたの忠?」
「え!?いや…別に…」
「あ、そういや…結局一緒に寝ることになったな、隣だし!」
ニッと笑うと真っ赤になった忠の頭から煙が出た。
「あ~トドメ刺しちゃったべ」
「え?」
菅原さんの言葉にハテナを浮かべたが何も教えてくれなかった。
激しく気になったが電気を消すと言われたので聞くのは諦めて目を瞑った。
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