青葉城西
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「お前も」
「ん?」
くるりと振り返る飛雄ちゃんに首を傾げる。
「お前もそろそろ飛べよ」
その言葉にニッと笑う。
「俺はまだ飛ばない」
「は?なんでだよ」
「烏野に条件出してきた張本人が出てきてからだな」
「だから、なんでだよ!」
「何でって…その人の顔にボールぶつけるために決まってるだろ!!!」
あんな条件出してきといて自分がいないってどうゆう事だよ!
俺の叫びが聞こえたのか青城から盛大に吹き出す音が聞こえた。
「岩泉さん!?大丈夫ですか!」
「あ、ああ…平気だ」
視線を向けると笑いを堪える岩泉と呼ばれた選手と目が合った。
グッと親指を立てられたのでグッと親指を立て返しておいた。
頭にハテナを浮かべる飛雄ちゃんの肩を叩くと、ポジションについた。
その後の試合は日向も機能しだして攻防を繰り返していた。
皆が日向に気をとられすぎてる時に他の人物がスパイクを打ち込む。
ミスも多く目立つが日向の囮で点も入り追いついて来たとき、青城のタイムアウトが入った。
ちらりと青城の方を見ると金ちゃんと国ちゃんが戸惑った様子で話してるのが目に入った。
飛雄ちゃんの変わりように驚きが強いのだろう。
「人は変わるものだぞ」
「ん?何か言ったか?」
「いや、別に」
ゴクッとドリンクを飲むと笛が鳴った。
タイムアウトが終了してコートに戻る。
何度かボールがコートを行き来して此方のチャンス。
「月島!!」
スパイクを決めた月島は自分の手を見た。
「ナイス月島!」
「ツッキーナイスー!」
かけられる声に反応せず、影山を見た。
「お前のトス精密すぎて気持ち悪っ」
「ア゛ァ!?」
ムカついた様子で影山は振り返った。
(ツッキー、言い方)
相変わらずな言い方だなと溜め息を吐く。
まあ、飛雄ちゃんのトスは欲しいと思った所に既にある感じだから言いたい事はわかるけど…そろそろいい加減にしないと…
ちらりと澤村さんを見た。
「てめーだけメガネ狙ってやろーか、あ!?」
「やってみなよ。また体育館出禁になるから」
「バレない様にやってやんよ」
「できるワケないじゃんバカなの?」
言い合いをする影山と月島に澤村は近付いて肩を掴んだ。
「試合中だしそこまでにしようか」
黒いオーラを出す澤村に2人は黙った。
プレーは続行され田中のサーブ。
「田中さんナイッサー!」
サーブが打たれボールが相手のコートに向かう。
「君はブロックも得意なんだっけ?でも、あんまり出しゃばんないでね」
「てめーこそフッ飛ばされんじゃねえぞ」
聞こえてきた声に横を見ると同じネット前に立つ影山と月島が言い合ってた。
「いつまでも喧嘩してんなよ!」
「「別にしてないだろ!/デショ」」
「してるだろ!敵はネットの向こうなんだから集中しろバカ野郎!来るぞ!!」
イラっとして叫ぶと2人はぐぐぐ…と小競り合いをやめてブロックの体勢になった。
青城のスパイクが打たれたがブロックが成功して点はとられなかった。
「ナイスブロック!」
「おしっ!」
影山の言葉にピクッと月島が反応する。
「ちょっと。今止めたの僕なんだけど」
「あ゛!?俺の手にも当たった!!」
「お前らいい加減にしろ!!!」
ついに怒鳴った澤村さんに飛雄ちゃんとツッキーは焦っていた。
バカだなあ…
その後も攻防を繰り返しマッチポイント。
影山と日向の変人速攻が決まり、2セット目は烏野がとった。
「おっしゃあああ!!このまま最終セットも獲るぜええ!!」
「あぐっ」
テンションの上がった田中は日向の背を叩いた。
「…青城に…影山みたいなサーブ打つ奴居なくて助かったな…」
ポツリと溢した菅原さんの言葉に苦笑いした。
「油断だめです」
口を開こうとしたとき、神妙な面持ちの影山がそう言った。
「多分…ですけど…向こうのセッター、正セッターじゃないです」
「多分じゃなくて、正セッターじゃないっすね」
「「「えっ!?」」」
日向と田中と菅原が驚くと同時に第3セット開始のホイッスルが鳴った。
コートに向かおうとしたとき、体育館に女子の黄色い声が響いた。
「なんだっ、何事だ!」
女子の声だと騒ぐ田中先輩と日向に笑った後青城を見た。
青城ベンチにはさっきまでいなかった青年が立っていて黄色い声は彼に向けられていたものだった。
「及川さん無理しないで下さ~い!」
「影山くんに眞島くんあの優男誰ですかボクとても不愉快です」
凄い形相の田中先輩にちょっと引く横で飛雄ちゃんが説明しだした。
「…“及川さん”…超攻撃的セッターで攻撃もチームでトップクラスだと思います。あと凄く性格が……悪い」
「お前が言う程に!?」
「月島以上かも」
「それはひどいな!」
日向と田中はショックを受けていた。
「お前の知り合いってことは北川第一の奴かよ?」
「…ハイ、中学の先輩です」
冷や汗を流してちらりと及川を見る影山に気付いたのか及川が手を振りながら近付いてきた。
「やっほートビオちゃん久しぶり~育ったね~」
「…俺…サーブとブロックはあの人見て覚えました。実力は相当です」
日向はその言葉にゾッとした様に視線を向けた。
元気に“王様”やってる~?と陽気に声をかける及川はニヤニヤと影山を見た後ちらっと視線を動かして満面の笑みを浮かべた。
「晴樹ちゃん!バレーしてないなんて嘘だったんだね!やっぱりバレー続けてたんだ。
タタタタッと駆け寄ってくる及川に監督は何か言っていたが無視してどんどん近付いてくる。
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