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2023〜お正月〜


「エース君!」

そう言って、大好きな背中に声をかけると「ん?」と振り返る。

にっこりと微笑みながら走り、ガバッと抱きついた。

「うおっ!?おま、危ないだろ!」

そう怒りながらも受け止めてくれたエースを、ギュウギュウと抱きしめる。

どうしたんだと首を捻りながらも抱きしめ返してくれるエースの首に頭をぐりぐりっとした後、ガバッと顔を上げてエースの頬に手を添えた。

「エース君、お誕生日おめでとう!」

その言葉にエースは少し固まった後、なんとも言えない表情で「あー、今日か…」と頬を掻いた。

自分の家系のことで思うところがある事を知っているから、その表情を不思議に思わずに言葉を続けた。

「エース君、あなたがあなたとして、産まれてきてくれて、ありがとう。大好き」

そう言ってちゅっと唇を落とすと、エースはフッと頬を緩めた。

「……ああ、ありがとう。おれもお前のこと、好きだ」

こんなおれを祝ってくれてありがとう。

そんな気持ちを込めて抱きしめ返すと、背に優しく手が触れた。

「おーおー、見せつけちゃって」

「エース!宴すんぞ、宴!」

周りからの冷やかしの声に「うるせー!」と答えながら少し体を離すと、ちゅっとキスをした。

「いくか!」

「うん!」

手を繋いでお互いに頷くと、大好きな家族達のもとへと駆け出した。





〜Happy Birthday〜
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