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薄桜鬼

「かーっ!やっぱり酒はいいな!」

「ほら、新八っつぁん。もっと飲んだ飲んだ!」

「おいおい、俺の分も残しといてくれよ」

新年の参拝も終わり、新選組の三馬鹿こと永倉、藤堂、原田に誘われて酒盛りに参加していた。

渡されたお猪口を手にちびちび飲みながら、目の前で楽しそうに笑う三人を微笑ましく眺めていると、原田が徳利を手に近付いてきた。

「飲んでるか?」

「うん、飲んでるよ」

「そりゃよかった」

笑った原田に微笑み返すと、手にしていた徳利を奪って酒を注いでやる。

「おっ、悪いな」

「いえいえ」

「おっ!俺も注いでくれよ」

「ん、どうぞ」

「お、俺も!」

「慌てなくても順番に注ぐから」

近付いてきた永倉と藤堂にも酒を注いでやると、三人は幸せそうに酒を飲んだ。

「本当に三人とも、お酒好きなんだね」

「ん?酒が好きってのもあるけどよ…」

「好いた奴に注がれたら、どんな不味い酒でも美味くなるってやつだ」

「酒も飯も、な」

そう言って笑った三人に頬が熱くなるのがわかった。

(……全く、この三人は)

酔っていることもあり、さらっと恥ずかしい事を言われてこっちが照れてしまう。

そんな様子に気付いていないのか、酒盛りに戻った三人に微笑むと、ちびっとお酒を飲んだ。



サクラミチ〜三馬鹿と一緒に〜
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