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薄桜鬼

「歳さーん、丞さーん、参拝行きましょ?」

「あ?参拝だ?」

「参拝、ですか」

固まる二人に、苦笑する。

仕事人間の二人はあまりこういった事に馴染みがないのだろう、気のせいでなければ頭の上にハテナが浮かんでいる。

「そう、参拝。新年の参拝。一緒に行きましょ」

「…他の奴らと行けばいいじゃねえか」

「それが、先に皆で向かったみたいで…二人がいないって聞いたから迎えに来たんだよ?」

「迎えに、ですか」

「うん。嫌ですか?」

そう問いかけると、二人は顔を見合わせた後、息を吐いた。

「…用意するから少し待て」

「俺も用意をしてくる。君も、寒く無い様に防寒はしっかりするように」

「はーい」

返事をすると、その場を離れた二人の背を見送る。

(…本当に近藤さんの言った通りになるとはね)

『君からの誘いならば、あの二人も来るだろう』

そう言った近藤の言葉を思い出し、そして本当に自分の誘いなら乗ってくれた二人に対して、フッと笑みを溢した。



サクラミチ〜土方と山崎と一緒に〜
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