我が家にようこそ
名前変更
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「とりあえず、この世界の事わかった?」
「あぁ」
本当はトリップの話からする筈だったのに、電話やインターホンに騒ぐものだから、この世界の話からした。
それとなくゲームの話も、あまりショックは受けてなかったが。
「じゃあ…トリップの話するけど、真田さんは大丈夫か?」
頭から煙を出す幸村を見る。
「あ~旦那には後で伝えとく」
「よろしく。じゃあ話戻すけど」
この世界以外にもいくつもの世界が平行して存在している。
俺の今いる世界とあんたらがいた世界があるように。
その世界と世界を飛んじゃう事をトリップっていう。
「簡単に言えばこんな感じ」
「本当に簡単だな…」
「俺も詳しい訳じゃない。でさ、1つ聞きたい事がある」
なんだ?と隻眼の彼と目が合う。
「こっちの世界来る前に、なんか変わった事は?」
「「「……社を壊した」」」
なんてありきたりな。
「どう考えてもそれが原因だな」
ため息を吐くと、テレビが突然ついた。
「ハロー♪」
そこに映ったのは金髪碧眼の少年。
「てめぇ…何者だ」
少年に向かって、唸るように話すのは小十郎。
「僕?僕は君達が壊した社に住んでた神様。ぶっちゃけると、君達の世界の神様」
「はぁ…?」
ぶっちゃけすぎた自称神についていけず、凝視する。
「やだなぁ、朱雀ったら、あんま僕を見つめないでよ~」
「なんで名前…」
「ほら、僕は神だからさ」
ふざけた神に青筋がたつ。
「まあ、とにかくさ、君達が社壊したせいで僕の力が溢れ出ちゃってさ、向こうの世界が今壊れかけちゃってるの」
「なんだって!!」
「奥州はどうなってやがる!!」
思わず小十郎はテレビを掴む。
「大丈夫だよ、今は時間を止めてある」
ホッとした様子の政宗と小十郎。
「じゃあ、甲斐も?」
「もちろん」
どことなく佐助も安心したようだ。
「…時間止めてるならコイツらトリップしなくても「それがね」
「あっ?」
「婆娑羅者は力が強いから時間が止まらないんだ。あ、婆娑羅者ってのは簡単に言ったら異能を操る人ね。それでね、僕のところで預かったり、君のところに送ったり」
ニィっと神は笑う。
「でもさ、流石に僕のところで皆の面倒は見れないの、だからさ危険分子の織田や豊臣とかはちゃんと面倒見るからさ、何人かは送らせてもらったんだよ」
「何人か?」
「とりあえずはそこにいる4人だけど、また増えるかもね~」
「…なんで俺の所なんだ」
「朱雀は財力に人望、そこそこの権力もある。それに君は僕のお気に入りだし♪」
なんてくだらない理由。
今すぐ連れて帰れ。
そう言おうとしたが止めた。
理由?
まだ何か特別な理由がありそうだからだ。
「(仕方ない)………俺の少ない良心がてめーを助けてやるとさ」
「!!…ありがとうね」
神は微笑むと、テレビはプツンと消えた。
「………」
沈黙に包まれたリビングで立ち上がる。
「…とりあえず、今聞いた通りだ。俺はお前らの面倒を見る事になるが…無理に俺のところにいろとは言わない」
どうする?
視線で問いかける。
「某は神無月殿にお世話になりたいと思うでござる」
「旦那!?」
「佐助、右も左も分からない今、頼れるのはこの御仁だけだ」
ジッと互いに見つめ合う2人。
「オレも世話になりたい」
「政宗様!?」
「意見は…真田幸村と同じだ」
「しかし…」
奥州組も互いに見つめ合ってしまった。
「…あんさ、お前らが俺を疑ってるのはわかってる。俺がお前らの立場だったら何も信じられないし、だからさ、疑ったままでいいから世話になるかどうかだけハッキリしてくれ」
無理に信じて欲しいなんて言わないし思わない。
「…もし世話になるつもりなら…ついてこい」
とりあえず、実家に帰ろう。
そう思い車のキーを握りしめ玄関に向かう。
後ろから付いてくる気配がして、ふと思った。
(車の説明してねーや)
まあ、後でもいいかと思い、後ろを振り返る。
「今から俺の実家に行く」
「ここが家じゃねぇのか?」
「ここは借りてるだけだ。とりあえず…今から移動してる間は言うこと聞いて絶対に騒がないでくれ」
4人が頷いたのを確認すると、朱雀は玄関を開けた。
END 説明とふざけた神様