参ったピヨった
名前変更
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翌日、目が覚めてフと思った。
(やっべ…仕事だ)
隣で寝ているマルコを起こさない様に起き上がり、仕事の仕度をし、コーヒーを淹れる。
(眠い…)
眠気を振り払いながらどうしようかと考える。
(育児休暇…とれねぇかな)
しかし、自分は結婚してないのは皆知ってる。
でも、子供を預かったと言ったら…大丈夫か?
ん~と考えていると、パタパタと慌てた足音が聞こえた。
「ヒヨコちゃん、此処だよ」
声をかけるとぱあっと笑顔を浮かべて駆け寄ってきた。
抱き上げると自分の膝に乗せる。
「おはよう」
「お、おはよう…//」
もじもじとするマルコの頭を撫でる。
「飯の準備してやろうか?」
「よい!」
「じゃあ準備してる間に顔とか洗ってこい」
膝から下ろすと洗面所に彼は走って行った。
まだパジャマ姿だからヒヨコのお尻が可愛いぜヒヨコちゃん。
クッと笑うと冷蔵庫を開いた。
「ヒヨコちゃん」
「ん?」
「俺今日仕事なんだけど…ヒヨコちゃんを1人にするのは嫌だから今日は一緒に連れていこうと思うんだ」
行くか?と問い掛ければうん!と頷いた。
「じゃあ、飯食ってちょっとしたら行こうか」
「よい!」
そう言ってマルコはパンを齧った。
「おはようございます」
職場、と言っても友人の興した会社。
少しくらい厄介を持ち込んでも大丈夫だろうと思いつつ、内心ドキドキする。
挨拶に返ってきたのは驚きの眼差し(多数)
「お、お、お、お前…」
「吃りすぎですよ、社長」
友人兼社長にそう言って鞄を自分のデスクに置くと彼の前に立つ。
「育児休暇下さい」
「はぁぁあ!?!?」
遂に大声で驚いた社長に対しマルコは肩をビクッと震わせた。
太智はマルコを抱く手に力を入れ直し、社長を見る。
「知り合いの子供でして、他に預かり手がいないので俺の所に回って来まして…俺としては可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い(ry…こほん、とりあえず可愛いこの子を1人にして長時間家を空けるのは嫌でして、激しく休暇が欲しいのです。勿論デスクワークなど自宅でも出来る仕事はきちんと致しますので。長期休暇を頂きたいのです」
ジッと社長を見る。
その頬が少し赤くなった後、彼は口を開いた。
「お前は何も言わずに俺に付いてきてくれた、支えてくれた。そんなお前の頼み…断るはずないだろ?」
そこには社長ではなく、友人が笑顔を浮かべて座っていた。
「お前ら、聞いた通り太智は暫く会社には来ない。チェックしてほしい物やコイツに仕事があったらメールを送れ」
「「はい!」」
あれよあれよと話は纏まり、どうやら自分は休暇を勝ち取れたようだ。
きょとんとするマルコに太智はウインクをした。
(ところで名前は?)
(社長に教える名前はありません。失礼します)
(おい!!)
END 休暇