アズリエル
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今日の私は深い絶望の中にいた。
「いっそころしてほしい」
思わず本音もまろび出るというもの。
「諦めろ、アズはやる気だ」
「キャラ……、アズリエルを止めてよ……」
無情にもキャラは首を横に振る。
切っ掛けは本当に些細なこと。アズリエルとキャラが仲良く柔軟していたから、通りがかった私が誘われて、前屈をすることになった。それだけ。
『いやあ、身体固いんだよねえ、あはは』と、冗談めかして話せば終わりのはずだったのに。
私の指先が一向に足先に届かないことを心配したアズリエルは、何かの病気かもしれない、と青褪めた。促される形でストレッチをする運びとなった。ふたりに見守られる形で。さっき一回見せたからもういいでしょ?公開処刑に等しいよ。解せぬ。生き恥を晒せっこと?もちろん断固拒否の姿勢だ。私の身体も頭もケツイも固いってところを見せつけてやる!
「本で読んだんだ。身体が固いままだと、病気になるリスクが高いって」
「まあ、アズリエルの言う通りだよ。固いことでいいことはないね」
面倒だからしない、という副音声はキャラにはお見通しらしい。呆れた眼差しが相槌のように向けられている。よせやい。
「……ナル、キミが病気になるなんて、ボク、いやだよ……」
「う……」
悪意なき無垢な瞳が私を案じている。モンスターとニンゲンは成り立ちがちがうから、理解するにも一苦労だろうに。絆されそうになって、ケツイを抱き直す。
「アズはこう言ってるが、どうするんだ?」
私の心なんて見透かしてるかわいい悪魔が口の端を釣り上げる。正直に言うと、心の底からやりたくない。だから、返答にはたっぷりと時間を要した。
「お手柔らかに……お願いします……」
思考は柔軟に、ケツイは砕かれて、観念して言葉を紡ぐ。うれしそうなアズリエルを見られたのだから、そう悪い判断でもなかった。
「いっそころしてほしい」
思わず本音もまろび出るというもの。
「諦めろ、アズはやる気だ」
「キャラ……、アズリエルを止めてよ……」
無情にもキャラは首を横に振る。
切っ掛けは本当に些細なこと。アズリエルとキャラが仲良く柔軟していたから、通りがかった私が誘われて、前屈をすることになった。それだけ。
『いやあ、身体固いんだよねえ、あはは』と、冗談めかして話せば終わりのはずだったのに。
私の指先が一向に足先に届かないことを心配したアズリエルは、何かの病気かもしれない、と青褪めた。促される形でストレッチをする運びとなった。ふたりに見守られる形で。さっき一回見せたからもういいでしょ?公開処刑に等しいよ。解せぬ。生き恥を晒せっこと?もちろん断固拒否の姿勢だ。私の身体も頭もケツイも固いってところを見せつけてやる!
「本で読んだんだ。身体が固いままだと、病気になるリスクが高いって」
「まあ、アズリエルの言う通りだよ。固いことでいいことはないね」
面倒だからしない、という副音声はキャラにはお見通しらしい。呆れた眼差しが相槌のように向けられている。よせやい。
「……ナル、キミが病気になるなんて、ボク、いやだよ……」
「う……」
悪意なき無垢な瞳が私を案じている。モンスターとニンゲンは成り立ちがちがうから、理解するにも一苦労だろうに。絆されそうになって、ケツイを抱き直す。
「アズはこう言ってるが、どうするんだ?」
私の心なんて見透かしてるかわいい悪魔が口の端を釣り上げる。正直に言うと、心の底からやりたくない。だから、返答にはたっぷりと時間を要した。
「お手柔らかに……お願いします……」
思考は柔軟に、ケツイは砕かれて、観念して言葉を紡ぐ。うれしそうなアズリエルを見られたのだから、そう悪い判断でもなかった。