アズリエル
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卵の期限が間近に迫っていると気付いたのは昨日。レパートリーも増えたのでリクエストを聞くと、和食が食べたい、と返ってきたのがついさっき。
手伝いの申し出を断って、清潔な三角巾とエプロンを装備したら、クッキング開始!
まずは沸騰したお湯を用意する。火の魔法を使わないで作る料理にも、段々と慣れてきた。泡立ったお湯の中にかつお節を投入すれば、文字通り踊る。慣れない材料だけど、ダンスが目を引いて楽しい。口許が緩むことを自覚しながら、次第に沈んでいくのを目視で確認。それから流しへ移動して、キッチンペーパーを敷いたザルで濾して、出汁を完成させた。かつおの香りが高まって、鼻をくすぐる。和食のこの香り、ボクがいた地底では珍しいものだけど、いまではとってもお気に入りなんだ。
続いて、ボウルに割り入れた卵を泡立て器で掻き混ぜる。泡立て器は一緒に買いに行ったときのもの。ボクの手に合うサイズだ。箸を扱うのはまだ不慣れで苦戦するので、普段から泡立て器を活用してる。前は、レシピ本に書いてあった通りカラザを取り除こうとしていたけど……。手間だからしなくていいよ、と言われたので、その言葉に甘えて卵はそのまま使ってる。でも、そのうち箸を使えるようになりたいなあ。
泡立て器で掻き混ぜた卵に、あらかじめ用意していた調味料を加えて、先程の出汁も計量して足したら準備は万全。いくよ!
油をひいた専用のフライパンを熱して、卵液を一滴垂らす。奏でられた音で入れるベストタイミングが判断できるのも、料理の面白いところだと思う。
十分に温まっているみたいだから、手早く卵液を流し入れる。これが一回目。あと数回は繰り返さなきゃ。
フライパンに滑らせた卵液を全体に広げ、半熟になったらフライ返しを駆使して奥から手前に巻く。フライパンそのものも傾けながら。巻き終わったら、手前に寄せた卵を奥へとずらして、油を補充。巻いた卵の下にもね。
半熟になったら、奥から手前に巻いていって、再び奥へ滑らせる。もう一度油をひいて、卵液を補充したら、焼き加減を見ながらまた巻いて……、卵液がなくなるまで繰り返したら、ほぼ完成!
焼きあがったら、バットに敷いたキッチンペーパーでくるんで、形を整える。その間に使ったものを洗って、頃合いを見計らって適度な大きさにカットする。湯気と共に香り立つ出汁は食欲をそそって、作業に夢中だった彼女の顔を上げさせる。その前に味見でひとくち。うん、おいしい!
「ナル、できたよ!」
しっかり箸を持参した彼女は目を輝かせる。喜んで貰えるのって、やっぱりうれしい。
「いただきます」
「どうぞ、召し上がれ」
このやり取りが、なんだかとっても愛おしいんだ。
手伝いの申し出を断って、清潔な三角巾とエプロンを装備したら、クッキング開始!
まずは沸騰したお湯を用意する。火の魔法を使わないで作る料理にも、段々と慣れてきた。泡立ったお湯の中にかつお節を投入すれば、文字通り踊る。慣れない材料だけど、ダンスが目を引いて楽しい。口許が緩むことを自覚しながら、次第に沈んでいくのを目視で確認。それから流しへ移動して、キッチンペーパーを敷いたザルで濾して、出汁を完成させた。かつおの香りが高まって、鼻をくすぐる。和食のこの香り、ボクがいた地底では珍しいものだけど、いまではとってもお気に入りなんだ。
続いて、ボウルに割り入れた卵を泡立て器で掻き混ぜる。泡立て器は一緒に買いに行ったときのもの。ボクの手に合うサイズだ。箸を扱うのはまだ不慣れで苦戦するので、普段から泡立て器を活用してる。前は、レシピ本に書いてあった通りカラザを取り除こうとしていたけど……。手間だからしなくていいよ、と言われたので、その言葉に甘えて卵はそのまま使ってる。でも、そのうち箸を使えるようになりたいなあ。
泡立て器で掻き混ぜた卵に、あらかじめ用意していた調味料を加えて、先程の出汁も計量して足したら準備は万全。いくよ!
油をひいた専用のフライパンを熱して、卵液を一滴垂らす。奏でられた音で入れるベストタイミングが判断できるのも、料理の面白いところだと思う。
十分に温まっているみたいだから、手早く卵液を流し入れる。これが一回目。あと数回は繰り返さなきゃ。
フライパンに滑らせた卵液を全体に広げ、半熟になったらフライ返しを駆使して奥から手前に巻く。フライパンそのものも傾けながら。巻き終わったら、手前に寄せた卵を奥へとずらして、油を補充。巻いた卵の下にもね。
半熟になったら、奥から手前に巻いていって、再び奥へ滑らせる。もう一度油をひいて、卵液を補充したら、焼き加減を見ながらまた巻いて……、卵液がなくなるまで繰り返したら、ほぼ完成!
焼きあがったら、バットに敷いたキッチンペーパーでくるんで、形を整える。その間に使ったものを洗って、頃合いを見計らって適度な大きさにカットする。湯気と共に香り立つ出汁は食欲をそそって、作業に夢中だった彼女の顔を上げさせる。その前に味見でひとくち。うん、おいしい!
「ナル、できたよ!」
しっかり箸を持参した彼女は目を輝かせる。喜んで貰えるのって、やっぱりうれしい。
「いただきます」
「どうぞ、召し上がれ」
このやり取りが、なんだかとっても愛おしいんだ。