独り言小ネタ

 
 
 
唐突に浮かんだエイプリルフールネタ。



「……紫苑」
「ん?何だネズミ」
「おれは、あんたのことが、嫌いだ」
「…え、と」
「大嫌いだ」
「うん…ありがとう……っ。嬉しい……あ、ここはぼくも、嬉しくないって返した方がいいのだろうか」
「どちらでも。……で、あんたは?」
「え?」
「言ってくれないの?おれに」
「……言わない」
「なんで?」
「…たとえ、嘘だとしても。きみに……きらい、なんて言いたくない。嫌だ」
「……あぁ、そう」
「でも、きみからは言ってくれて構わない。寧ろ言ってくれ」
「は?あんた、ドSに加えて罵られて喜ぶ趣味でもあんの」
「違う。そんな訳ないだろ」
「だったら何」
「ただ、きみが、こんな時にかこつけてじゃないと本音を言ってくれないから」
「………」
「きみが、ぼくをどう思っているのか、時々でいい、言葉で聞きたい。そう願うのは我が儘か?」
「……別に、そんな事はないけど。だけどな紫苑。言っておくが、おれが言葉が足りないんじゃない、あ、ん、た、が言い過ぎなんだ」
「そうなのか?」
「そうだ」
「……じゃあきみは、ぼくに好きだと言われるのは嫌なのか?」
「……嫌…じゃ、ないさ。ただ――」
「良かった。ぼくはこれからも、たくさんきみに伝えて生きたい。取り敢えず、エイプリルフールが過ぎたらその間言えなかった分、きみに好きだと言い続けるからな」「―だから、あんたは言い過ぎなんだ!ーーっ、分かった。おれから言ってやる。言ってやるから、あんたはもう必要以上に喋るな!」
「ああ分かった。ありがとうネズミ!」







―――

なんだこれ。きっとネズミさんは紫苑さんの口で嫌いを聞いてみたかったのかな。普段好き好き言われてるから。

……これネズ紫なのかな。




 
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