短編
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学生時代からずっと一緒にいた君。
君はいつだって僕のことを何でも理解してくれていた。
そして僕も君の事なら何でも理解していると思っていた。
だけど、、、違ったんだ。
君との距離を感じたのは、リリーとジェームズが死んだあの時だった。
ずっと一緒にいたのに君は、一人でどこかに行くことが増えていた。
騎士団に入った時にも、セブルスやダンブルドアと一緒に話していることが多くて、君に聞いても教えてはくれなかったね。
「校長、ゆりは何を抱えているのですか?」
「、、、リーマスや、あの子は自分の大切なものを必死で守ろうと
しておる。
だから、信じてそばにいてやる事じゃ。」
そう言われいたのに、私は君との間に開いていく距離に寂しさを感じて、トンクスと仲を深めた。
トンクスとの結婚が決まった時も子供ができた時もゆりは
本当に売れっそうな顔で「おめでとう」と言ってくれた。
君の本当の気持ちはどこにあったんだ。
セブルスなら知っていたのか?
一度だけ彼に皮肉を言われたことがある。
「貴様は失わないと気付かないのであろうな。」と。
その時には何も分からなかったが、今こうなった時初めて気づいた。
ホグワーツの最後の戦いが終わった今、私の前にいるのは冷たくなったゆり。
彼女は死ぬ前に満足そうに微笑んで「やっと、、今なら言える、、、」と言って頬をなで逝ってしまった。
そうしていると、ハーマイオニーが来た。
「ルーピン先生、、、、ゆりは、、、」
「私を庇って死んでしまったよ。」
ゆりのローブを捲るとその下からは彼女の腕には似合わない
死喰い人の紋章があった。
「何故かな。
彼女は死喰い人で裏切り者なのに、、、私を庇って死んで」
「ルーピン先生、、、私、今まで多分ゆりのかけた魔法のせいで忘れていたんだと思うんですけど、
私、、、ゆりの記憶を持ってます。
ルーピン先生に渡していいのか、、分からないんですけど。」
そう言いながらハーマイオニーは記憶の入った入れ物を出した。
それを受け取って、憂いの篩のところに行った。
憂いの篩に顔をつけると彼女の記憶がみれた。
学生時代の楽しい頃、ヴォルデモート卿の元に行き紋章を入れられた時。
そして
『ダンブルドア先生、私はリーマス達に幸せに生きて欲しいんです。
彼らの運命を変えたい』
『代わりに君は何をくれる?ゆり』
『私の全てを』
ゆりは覚悟を決めた目でダンブルドアを見上げていた。
場面は変わり、セブルスとゆりが離している。
『セブ、、、そろそろ動き出す。
気をつけて。』
『ああ。
、、、ゆり、、奴のそばに居なくていいのか。
奴はお前が守っているのも気付かずに『、、セブ、、いいの。
私はね、ただリーマスが生きているだけでいいの。
、、むしろ、そばに誰かがいてくれるならいい事じゃない。
セブだって、そうでしょ。』
記憶のなかの彼女が私の方を見た。
『リーマス、、、、貴方は幸せに生きて。
私達は自分でこの道を選んだの。
セブも私も幸せよ。
だから、貴方も自分の選んだ道を最後まで生きて。』
彼女の記憶はそこまでだった。
憂いの篩から顔をあげるとハーマイオニーが心配そうにこちらを見ていた。
「先生、、、、。」
だけど私には気にすることができず、ゆりのところに走って戻った。
彼女の冷たくなった頬を撫でると、涙が止まらなくなった。
「ゆり、、、君は一人で重いものを背負って生きていたんだね。
私は何も気付かずに君に守られてばかりだったんだ。」
失って知った、、、、君の大切さ。
この痛み、、、もう愛しい君が私のそばに戻ってくることはない。
「ゆり、、、私、、、僕は学生の頃から君が好きだったんだ。」
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