不思議な女がいた。

その女は憎たらしいポッター達の親友だった。

なのに、我輩の友でもあった。


その女は我輩と同じダンブルドアの駒だった。
白い腕に死喰い人の証を刻み、重荷を背負っていた。


「おい、ゆり。
お前は何の為にこんなことをしている。」


「セブルスと同じよ。


私もセブルスと同じで大切な人を守りたいの。」


嬉しそうに笑う奴は本当に幸せそうだった。

奴の大切な奴なんてあいつしかいない。


リーマス・ルーピン。
学生時代からゆりの周りをちょろちょろしていたが奴は
知っているのか。
こんな危険な事に手を出していることを。


「セブルスは優しいね。
今、私の心配してくれてたでしょ。」


笑って前を歩くゆり。

「心配などしていない。
早く戻るんだな、我が君の元に」



こいつは卒業してすぐ闇の陣営に入ってきた。
そして、その魔力の強さから我が君に気に入られていた。


「そうね。

セブルス、、、、ハリーのこと頼むね。
こっちは私に任せて。」

「ポッターの心配などせず、己の心配をしたまえ。」


「セブルスも立派なホグワーツの教師になったね。」



こいつの気持ちは聞かずとも分かる。
本当はルーピンのそばにいたいのだろう。
だが、立場がそれを許さない。


騎士団の一員であり、闇の陣営の我が君の姫であり、スパイである
こいつに。


「ルーピンも、、、、生徒に好かれている。」

それだけを言って、ホグワーツに姿表しをした。


最後、奴の顔を見ると幸せそうに微笑んでいた。