このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

Morning*glory




「よし、大事な物持ったよね?」

玄関前の鏡を見て念入りに
格好や持ち物の確認をする。

「行って来ます。」

と、靴を履いて
ポアロへ向かう。



道中、急いでいて人とぶつかり
お気に入りのハンカチを落として
しまった事を今の彼女は気付かない



「ここだよね、ポアロ」

覚えた地図通りの場所に合ったので
比較的早く着けたのだが、志保の
姿がまだ見えず周辺をキョロキョロして
居ると、後ろからあの少年の声。

「ねぇ、お姉さん。誰かと待ち合わせしてるの?」

一瞬吃驚するも、直ぐ

「そう、待ち合わせしてたんだけど…私、着くの早かったみたい。」
と困ったように笑いながら返事を返し


「えっと、君も待ち合わせなのかな?」
目線を合わせる為にしゃがみ
今度は自分から問い掛ける。


「んーん、僕は」
少年が口を開きかけた所で、背後から声が。

「あら、先に着いていたのね桜海。」

「なっ、お前…なんで」

「彼女と待ち合わせしてたのは私だから、で?貴方はなんの為にここに居るのかしら」

待ち人が来て嬉しい反面、何故か不穏な空気になってしまった状況に耐えられなかった私は……




11/14ページ
スキ