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鶴さに

「こいつは驚いた」
ふにふにと私の頭に生えた”耳”を触るのは、近侍兼恋人の鶴さんである。
「俺たちにバグが起きるのは良くあることなんだが、主にバグが起きるとは驚きだぜ」
「ねぇ、耳触る手を止めない。楽しんでやがる。
あぁ、そうそう。状況を説明すると、人間の私にうさぎの耳が生えてきた。何を言っているかわからないと思うけど、私が一番わからない。
鶴さんは、耳の付け根から上へ。上から裏へ手を添わせる。
ゾワゾワし始めているから即刻やめてほしい。
「なぁ、きみ」
「ん?」
「耳に接吻してもいいかい?」
「はぁ!?いいわけないでしょう?」
「いや、あんまりにも可愛すぎて」
鶴さんは私のうさぎの耳に顔を寄せる。
「食べちまいそうだ」
「な!?な、ば、ばかー!?」
なぁ、きみ知ってるか?と言うので、赤くなった顔をあげてみる。

「うさぎってウマいらしいぜ?」

ぺろっと舌を出した鶴さんに怯えて、初期刀を呼ぶまであと三秒。
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