風紀委員長の計画
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「はぁ~、やっと4限が終わったぁ」
「お疲れ様です十代目!」
「二人共、昼食いに行こうぜ」
机の上で突っ伏していた綱吉に、いつもの様に二人が寄って来る。
山本は弁当箱をぶら下げながら言う。
「そうだね。何処で食べる?」
「屋上行かね?」
「いいね、獄寺くんもいい?」
「勿論っス!!十代目が行く所なら、何処へでも!!例え火の中水の中!」
そんな大袈裟な…;
「ははっ、獄寺は頼りになるのなー。」
「たりめーだぜ!!なんたって十代目の右う」
「あ―!!;は、早く行こう?食べる時間無くなっちゃうよ?;」
教室で右腕だのボンゴレだの叫ばれても困るからね…;
綱吉は獄寺が言い切る前に二人に急かすように言った。そして、三人は屋上で昼食を取ることにしたのだ。
「今日はいい天気で良かったね。」
「そうっすね、でも周りの奴等がいなけりゃ最高なんですけどね。」
どうやら彼は将来のボンゴレについて語りたいようだが、ここは敢えてスルー。
「そろそろ寒くなるから屋上で食べられるのもあと数回かもな。」
「そうだよねー」
屋上、今までありがとう!!俺は早めのお礼を心の中で叫んだ。
そんな他愛もない会話が繰り広げられる中、校内 放送が響いた。
《野球部は、至急部室の方へ集合しなさい。繰り返し…》
「何だろ?わりぃな、行って来るわ」
「うん、行ってらっしゃい。」
「さっさと行きやがれ。」
山本が荷物をまとめ、行こうとした時二回目の放送が入った。
《獄寺隼人、職員室まで来るように。繰り返し…》
「……はぁ!?俺かよ!!」
「獄寺くんも⁉︎何だろ?じゃあ俺もう少しここにいるよ。」
「分かったのな。行くぞ~獄寺」
「十代目のお側から離れる分けには!!」
「大丈夫だよ(多分);一応ここ学校だし、グローブも持ってるから。ねっ?」
「っ~分かりました。」大きな犬がいるみたい…。何か犬の耳が見えるよ獄寺くん。
渋々山本の後に続いて屋上を後にする獄寺だった。