戯れ


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「〜っ骸!ほんといい加減に…」

やや涙目で抗議しようとした瞬間
ドォーン!!前方の出入り口の扉が形を歪めて破壊され大きな音を立てて開けられた
「綱吉!!」

「雲雀さん!?」

「おやおや、鍵をかけておいたんですがね?」

「え!お前鍵までかけてたの!?」

「そりゃ逃げられたら嫌ですから、保険ですよ。密室なんてドキドキするじゃないですか。」

え?俺いつかこいつに拉致監禁とかされないよね??
綺麗な顔で物騒な発言をする骸にドン引きしていると、いつの間にか自分の目の前に来ていた雲雀に骸とは逆の腕をグイッと掴まれた。

「ちょっと、綱吉に何してんのさ?さっさと離しなよ。」

「僕がいない間に綱吉くんと戯れていたのは貴方でしょう?今度は僕の相手をしてもらおうと思っただけですよ。クフフ」

「じゃあ僕が、今日君の相手をしてあげるよ。そしたら次は無いかもね。」

「次が無くなってしまうのは貴方では?」

俺を挟んで怖い事言わないで!?

「ちょっ、落ち着いてよ!2人とも!」
何とか落ち着かせようと2人を交互に見やる

「綱吉はどっちを選ぶのさ。」
グイッ
「は、はい?」

「こんな子供っぽい彼より僕を選びますよね?」
グイッ
「ちょ、え?」

ワタワタしてる間も両者ともに腕を引く力が弱まらない。

変なところで負けず嫌い発動かよ!?

後ろからも前からも腕をグイグイ引かれ、
謎の板挟み状態になり耐えきれず叫んだ。

「もーー!2人とも!とりあえず腕を離して、嫌いになっちゃうよ!!…ってどわぁぁぁああ!?」
って急に腕を離すなぁー!
こんな時だけ息ピッタリかよ!

タイミングぴったりにパッと離された手によって、両手をブンブン振ってバランスを保とうとしたが思いっきり前のめりに倒れてしまった。

ガシッ
「わぉ、綱吉大胆だね。」

悲しいかな、人は反射的に倒れまいと奮闘する。足は骸が巻きつけた蔦で固定されてしまっていた為、思わず前方にいた雲雀の腰にガシッと縋るようにしがみついた形だ。

「クフフ、そうですね。可愛いお尻を突き出してくるなんて、全くボンゴレボスともあろう人物が…」

「ちょっ、こらぁー!変なとこ撫でるな!
ってかお前が足を拘束してるせいだろ!」

手も足も出ないのをいい事に背後で綱吉の尻を撫でまわす変態。

「こら、綱吉。後ろの変態なんか見ないで、こっち向きなよ。」

両手で頭をガシッと掴まれ上を向かされ目が合う。
「最高の眺めだね。」ニコッ

「ひぇっ!」
ドS怖ェーーーー!!!
…ん?
ナニかお尻に硬いものがあたってるような。

「む、骸さん?ナニか当たってます…よ?」

「クフフやだなー、当たってるんでなくて、当ててるんですよ⭐︎」

「このセクハラ守護者ぁぁあ!
ひ、雲雀さん!助けてぇぇ!!」

後ろから少しでも離れようとイヤイヤ!と首を振り雲雀の腰まわりに顔を埋めさらにしがみついた。
「ちょ、綱吉、あまりそこで動かないで!」

「え?…あ;///」

気が付いた時にはもう遅かった
ガシッと再度頭を掴まれた綱吉は笑顔の悪魔を見た。

「責任とってくれるよね?」

「ご、ごめんなさ…」
え?俺が悪いのか⁇これ!
誰か、誰でもいい!助けてぇぇ〜!

すると聴き慣れたの声が入り口の方から聞こえた。
「な、何だ、扉が壊れてやがる!十代目!いらっしゃいます…か…?」

「獄寺くん!!」

「!!!!!?」
お、俺の…俺の十代目がぁ!
骸からバッ○で犯され(※てるように見えてる)
雲雀のをフェ○!?(※してるように見えてる)
されているだとぉ!(※獄寺ビジョン)

ブチッ
「て、てぇめら…よくも俺の十代目を汚しやがったな。」

「ご、獄寺くん?絶対何か誤解されたよ!」
「おやおや、何を妄想してるのやら。」
「崇拝してた聖女がピーされた妄想かもね。」
「何を呑気に!冗談言ってる雰囲気じゃないって!…て、あぁぁぁあ!」

余裕の表情で話す2人に場の危険を感じ、早く離してと言う間もなく大量のダイナマイトが空中を舞っていた。

「今日こそは果たしてやる!これでもくらいやがれぇえええ!」

「全く…あ、綱吉これ赤ん坊からだよ。」
「今ここで!?」
「やれやれ戯れもここまでの様ですね。では綱吉くんまた後で」

ドンッ

いつの間にか蔦は消え、2人の手に押され後ろに倒れ込むと雲雀はトンファーで骸は三叉槍でダイナマイトを払いのけて獄寺の所へ向かっていったのだった。
ドーーーーーーン!!
払いのけられたダイナマイトは四方八方で爆発するも、もうお構いなしだ。

もう俺もクタクタだよ。ジャンニーニには平謝りするしかないな…
爆発音をたてる室内をぐったりと虚な目で見上げた。

こんな時ばかりと言うか、何だかんだ息ピッタリで仲良しだろ。お前ら。
本人達には口が裂けても言えないけどね。

雲雀が渡して来た封筒に目を向けた。

リボーンから?何だろう…嫌な予感しかしねぇ。

中から入っていた紙一枚を取り出し綱吉は固まった。

『いつもの如く守護者を止めきれていないであろうダメツナへ、後で俺がねっちょりお仕置きだぞ。執務室へ来い。』

リ、リボーンのやつ〜!
「もう勘弁してぇぇえーーーー!」
綱吉の叫びは鳴り続ける爆発音に掻き消えていった。


END.
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