花一輪災の元

そんな俺の事情を知らないこの方達は、恐ろしい形相でこっちにズカズカと進んできた。
そして、あろうことか気絶してしまっている獄寺くんを床に投げ飛ばし、俺はベットごと彼らに囲まれてしまった。

雲「綱吉。これはどういうことなの?」

どういう事と言われましても…;

骸「そーですよ、人が心配して来てみれば…綱吉くんの尻軽!!」

………お前には何も突っ込めないよ。

白「やっぱり僕達の考えは正しかったね♪」

何かってに妄想したんだ。

リ「さぁてツナ、もうお前に逃げ道は無いと思うが?」

ですよね。


正「獄寺くんだけは信じてたのに…」

獄寺くんが何かやらかしたみたいじゃないか!!
言っておくけど、獄寺くんは何も…何もしてないよ!!;
あれは、まぁ…その‥
アクシデントってやつだよ。

ス「……淫乱。」

こらー!!!!;
お前が一番危ない妄想してるだろ!!
しかも言葉の意味、解ってて使ってんのか!?

恐くなった俺は、そこにあった毛布やら布団やら枕を、手当たり次第に投げ飛ばし脱出を試みたが最強(凶)な彼らには勿論意味を成さない。

ガシッ!!

ツ「ひっ…!!;」

ベットから逃げようとした俺の足が勢いよく掴ま
れ、背筋が凍る。

雲「分かってるよね、綱吉?」

ブンブンと首を左右に振り拒否をするも、この悪魔たちにはそんなもの関係ないようだ。

リ「足腰たたないように、ねっちょりお仕置きしてやるぞ。」

骸「今度は誰のキスが良かったかを選んでもらいましょうかね?」

白「いいねー、ついでに綱吉クンのしゃっくりも治って一石二鳥だよ♪」

ツ「俺は一石二鳥じゃないよ!!!!;……ぁれ?
そう言えば、いろいろあったせいで忘れてたけど、しゃっくりが止まってる?」

全員「……はぁ!?」

ツ「ぁ………;」
言わなきゃ良かった。
そう思った時には、時既に遅し。

全員「(こいつ……殺る。)」

皆の視線が、床に倒れてる獄寺くんに向けられた。
ごめん、獄寺くん!!;
君は何も知らないのに。

心の中で謝罪した俺だったが、まさかのバッドタイミング。

獄「ぅ……あ、れ?」

獄寺くん起床!!

ツ「ご、獄寺くん!!大丈夫?」

体を起こし、まだ記憶の整理がついていないと言わんばかりの顔をする獄寺。
だが、そんな事よりも
部屋に居る彼らの視線に気が付いた。

獄「十代目…?――って、何でてめぇ等まで居やがるんだ!!」

骸「獄寺隼人、表に出なさい!!今日から綱吉くんの新⭐︎右腕になるのは、この僕です!!」

獄「はぁあ゛!!!?」

雲「何言ってんの、それは僕の役目だよ?
さぁ、右腕の座を賭けて戦ってもらおうか。」

獄「いいぜ!!俺は24時間365日、死ぬまで十代目の右腕だぁ!!」

不吉な雄叫びを上げ、勢いよく外へ飛び出して行った彼らの横でも既に違う戦いが始まっていた。

リ「俺はツナの家庭教師だから、右腕の座は要らねぇな。」

白「じゃぁ、僕と綱吉クンの家庭教師の座を賭けて殺り合おうよ♪」

リ「いい度胸じゃねぇか…今度こそ死ぬぞ?」

お互いにニヒルな笑みを称え、彼らの後に続き外へ飛び出した。

結局助かったぁ~;ホッ
逃げるチャンスは今しかない!!!!;

ツ「じゃ!!後はよろしくね♪」

窓の外を、嫌な予感がすると眺めていた正一とスパナは不意打ちをくらい綱吉の逃走により、彼らの戦いを見守るはめになったのだった。

――――――

翌日今回の原因を作った白蘭は綱吉から、
反省文50枚書くまで口をきかない。と言われ、泣く泣く反省文に取りかかることとなった。

獄寺、雲雀、骸、リボーンには乱闘による基地の損傷修復のお手伝いが命令された。←正一とスパナ込み。

ツ「はぁ~;昨日は大変な目にあったよ。当分白い花も見たくないし…;」
自室の机に突っ伏していると、ドアをノックする音がした。

誰だろ?

「ツナ~居るか?俺だけど」

ツ「や、山本?入っていいよ」

ガチャ

山「今、任務から戻ったんだけど近くにケーキ屋が出来たんだって、一緒に行かねーか?」

ツ「え、行く!!♪」

勿論この日は綱吉にとって平和な一日になった。


―END―

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