花一輪災の元
白「綱吉クンが僕とキスすればいいんだよ」
「「「「………キ」」」」
ツ「キスーーー!?」
白「そうだよ♪綱吉クンが早くって言うなら、今ここでしようか?」
ニヤリ
白蘭は、目の前でフリーズ状態の奴らを、ざまあみろと見下し口角をつり上げた。
ツ「方法って…ヒックそれだけなの;」
白「そうだよ♪」
ツ「ぅ~;」
どうしよう、はっきり言ってこのまましゃっくりが続くのはキツイし。
キスって、挨拶みたいなものだよね。頬っぺに軽くぐらいだったらまー…いっか。
もちろん綱吉が考えてるキスの意味と、その場にいる彼らの意味は違うのだが。
綱吉はそんな違いに気付くことは出来ない。
ツ「じゃあ、それで終わるならヒック、はい…」
目をつぶった綱吉は白蘭の方に頬を差し出すように首を傾けた
「「「「だ…」」」」
バンッ!!!!
「「「「∑!?」」」」
またしても、発言ができないでいる4人
リ「ツナ!!騙されるな」
ツ「リ、リボーン!?ヒック」
そこに現れたのは先程別れた、元家庭教師だった。
白「アルコバレーノか、何?僕が嘘言ってるって言いたいの?」
目を細め、リボーンを探るように問いかける
リ「半分は嘘だろうな」
ツ「半分…?ヒック」
白「…;」
リ「ああ。キスは、しなきゃならねぇが、相手が白蘭じゃなくてもいいんだぞ。」
ツ「そ、そうなの?」
俺を離そうとしない白蘭に顔だけを向けて問いかける。
白「でも、そんなの関係ないよ!!だって綱吉クンは僕にキスしてほしいんだよ!?」
ツ「はぁ!!!?」
この白いボスはどうやら真剣なようだが、それは勘違いだ!!
確かにさっきは、どうぞと言わんばかりに目を瞑ってしまったけれど…それは白蘭しか治せないって思ってたからだよ!?
とにかく、助けを求めよ;
綱吉は、皆の方に視線を移し助けを求めようとしたが、それよりも早くに口を挟まれてしまった。
骸「クハッ!!さっきから黙って聞いていれば何なんですか白蘭!!綱吉くんが、貴方とキスをしたいだなんてとんだ勘違いですよ!!」
ツ「骸…。」
白蘭の勘違いを気付かせようとしてくれてるなんて…何か今日の骸まとも
骸「綱吉くんは、僕にキスしてもらいたいに決まってるんです!!」
じゃなかったぁー!!!!;こいつ、いつもと変わらなかった!!
骸「ですよね!!綱吉くん⭐︎」
うわー;何か親指立てて、言ってやりましたよ。みたいな目で見てきてるけど全く違うし!!
白蘭に対して、捲し立てる様に物を言う骸に感心していた綱吉だったが、そんな想いは、言うまでもなく崩れ去ったのだった。
雲「ちょっと、君達おかしいんじゃないの!?」
次に口を挟んだのは
雲雀恭哉だった。
お、流石雲雀さん!!
俺の言いたい事をズバッと言ってやってよ。
骸「なんですか雲雀、僕の言っている事に間違いはありませんよ。」
どっからくるんだ、その自信!!;
雲「間違いだらけだよ。綱吉はね、僕を求めてるんだよ」
白骸「「はぁ!?」」
雲「骸ツナとか、白ツナとか言ってる様だけど、一番は雲ツナに決まってるでしょ!!」
この人、何の話しをしてるんですかー!!!
ツ「入江くんスパナ、なんとかしてよ~」
入「ゴメン綱吉君の力になりたいんだけど。正ツナはマイナーだからこの3人には勝てないんだ…」
ス「ごめんボンゴレ、うちも無理そうだ。」
マイナー組断念!!
ツ「そ、そんな~!!」
リ「心配するなツナ、いい方法がある。」
ツ「え」
リ「お前が、相手を選べばいいだけの話だ。」
ツ「……え」
こ、この状況で俺に振ってきたー!!!?
ちょっ、止めてよね!!;
ツ「じょ、冗談……じゃないですね。」
皆、目がマジなんだもん。
む、無理…
ツ「俺には(いろんな意味で)選べなーい!!」
ボウッ
全員「∑!?」
頭がパンク状態になった綱吉は、自ら死ぬ気の炎を灯しハイパー化したのだ。
ツ「白蘭…」
白「え?///(ドキッ)」
くるりと向きを変え、琥珀色の瞳が白蘭をジっと見つめる。
が、次の瞬間そこにいた者達に予想外な事態が襲った。
ツ「すまない;」
グイッ
白「ちょっ!!え゛、嘘でしょ…!?いやぁぁぁ」
全員「!!!!?;」
ドカッ!!
なんと綱吉は白蘭の胸ぐらを掴み、皆がいる方向へと投げつけたのだ。
不意をつかれた白蘭は、すんなり投げ飛ばされ、呆気に取られていたリボーン達は飛んできた白蘭を避けきれず、皆でドミノ倒し状態になってしまった。
その隙に綱吉は、白蘭が割った窓ガラスから飛び出して行った。
リ「チッ、お前ぇらいつまでも乗っかてんな。ツナを追いかけるぞ」