付き合う前の話
　『…。すごぉ、、、、…』
　「ふふ、そんなに面白い？」
　『はい、見るもの全てが新しいから…毎回感動しちゃって、、』
　「いいなぁ、その感覚私も欲しい」
　『えー？慣れてる方がなんかかっこいいですけど』
　「んー、なんていうか。うん、私も前はそんな感じだったからこそ羨ましいんだよね。」
　『ほお…？』
　「侑にはまだわかんないよ笑笑」
　『ねー、理佐さん酷い〜』
　「ふふっ（昔の自分見てるみたい）」

　「侑、前みたいに感動することなくなったよね」
　『え、どういうこと？流石に感情はあるよ？』
　「あぁ、えっと、そういうんじゃなくてさ？都会の景色にいちいち驚いて感動してたじゃん」
　『あー…そんなこともあったかな…？恥ずかしいな……』
　「もう感動しなくなっちゃったの？」
　『…うん、割と。慣れちゃったのかな…？』
　「まだ一年も経ってないのに？」
　『うん…？わかんないけど』
　「変わったね…侑」
　『いやいやいや、なんで理佐ちゃんが悲しそうな顔するの？』
　「えーだってさ、純白な侑が都会に汚された感じでなんか悲しいじゃん…」
　『…そんな重く考えてたのか、、、あ、けどいまだにワクワクドキドキすることはあるよ？』
　「え？なに？知りたい」
　『いや、まあ、その…』
　「ねえ、教えて。ｼﾞｰｯ」
　『うぐっ、、まあ色々あるの、うん。』
　「あー、はぐらかした〜」
　『多分理佐ちゃんにはわかんないよ、うん。（はあ、なんでこの人はこんなに無自覚なんだろ…理佐ちゃんにはこれからもドキドキさせられっぱなしなんだろうな…悔しいけど）』