渡邉理佐さん
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『んあーー!帰ってきたーーー』
海辺にある実家に帰ってきた。いや正確には実家ではないんだけど、まあ第二の実家ってものかな。
「おかえりぃ」
声がしわがれたおばあちゃんから声をかけられる。
小さい頃よく泊まりに来てたこの場所、小さい頃から何も変わらずいつだって昔を思い出させてくれる大切な場所。
『んふふ、ただいま〜ねーまだご飯食べんー?』
「今日はお隣の樹ちゃんとことご飯食べに行くからねぇちょっと声かけてみるかい?」
『えー!樹帰ってきてるん?』
樹は私の幼馴染。地元が同じで帰省するときいつも一緒に帰ってきてた。
樹には可愛い可愛いお嫁さんがいる。誰だったっけ、、七瀬とかなんとか言ってたっけ?
「そうよお、ちょっと待っとってねえ」
『はーい』
「おーい、侑〜元気しとるんか?」
『樹!おう!もちろん元気!!そっちは?』
ご飯の席に着くといつものように出迎えてくれる樹。東京の荒波に揉まれている身としては旧友との語らいほど心が安らぐものはない
「もちろん元気しとるよ、、あ、最近な子供産まれてから、かわいいやろ?」
『え、写真?…うわー、、かっわいい〜奥さん似?』
「おい、遠回りに俺ブサイクって言っとる?」
『いや全然全然、樹はかっこいい顔しとるから笑笑樹柄悪いけんさ、このまま天使みたいに育ってくれたらなっていう願望』
「十分いじっとるやん」
『笑笑』
樹に子供か…みんなちゃんと大人になってるんだな……地元の子達も結婚とか出産とかすごいよな、、
「侑はどうなん?例の彼女さんとは」
『あー、まあぼちぼちかな』
「そっか、まあ侑なら言われなくても大事にしてるんだろうな」
『まあ、それなりには』
「ははっ、そこで否定しないのが侑のいいところだよ。」
自分で自信が持てるくらいしないと、多分自分の相手に対する思いとかって伝わらないと思うから。ちょっと大袈裟なくらいやってる。だから、きっと大事にしてるよって伝わってるはず。
『どーもー…あ、そういえばさ、家継ぐん?』
「あー、まあそうかな…?」
樹はうちの地元じゃわりかし有名な地主の橘家の長男。田舎だから継ぐ継がないの問題が出てくる。樹のとこは5人兄弟だから大変だよな
『まあ大変やろうけど頑張れ』
「おう。てかさ、今度彼女さんも連れてきなよ。」
『え?』
急に変わった話題に動揺した。
え?今なんて?理佐ちゃん連れてこいって?
「ん?俺自身どんな人か気になるし、おばあにも見せとかんと後悔するのは自分やない?」
『んー、そうだね…ちょっと今度誘ってみる』
「おう、侑んとこのおばあそういうの偏見ない人やろ?」
『まあ、一応女の子と付き合ってる、、とは言ってるけど』
「なら、尚のことつれてこんかい!笑笑で、侑が紹介終わったら相手んとこに行ったらいいやん。」
『まあ…相手のとこはちょっと考えとくけど、、こっちのことは聞いてみる…』
「はーい、じゃ今日は気が済むまで飲むぞー!今日は七瀬のおかげで1日休みもらったし存分に楽しまな!」
『ん…そうだね、、七瀬さんに感謝してかんぱーい!』
『というわけなんですが、よ「行く!!絶対行く!」おぉ…ありがとう』
よかったらどうかな?なんて聞く前に全力で行く!と叫んでくれた理佐ちゃん
かわいいよねえ
『結構遠いんだけど大丈夫?』
「うん。こないだ大型オフが決まったからその間に行きたい。」
『おぉオッケー。じゃあ連絡しとくね』
てなわけで、理佐ちゃんのオフに合わせての帰省が決定した。はあ、やばい、、今から緊張で眠れないや
『よっ、おばちゃんお久しぶりー』
「侑ちゃん帰ってきたんね〜…お隣さんは?」
『私の恋人』
「はじめまして、こんにちは」
侑の第二の実家らしいところに連れてきてもらった。
さすがしっかりしてる侑だけあって街の人とすれ違うたびに『こんにちは〜』なんて声をかけて話す侑。毎回隣の人が誰かって聞かれたら、恋人って返してくれるところも侑らしい。おばあちゃんとこに行った時も
『ばあちゃーん、帰ったよー』
「おーよおきたねぇ…あぁ、あなたが噂にきいとった、、、」
「侑さんとお付き合いさせていただいてます。渡邉理佐です」
「ほほほ、かわいらしい方やねえ。侑のこといつもありがとねえ。、、、」
可愛らしい感じのおばあちゃんで、温かく迎え入れてくれた。
侑のおばあちゃんって感じだな
しかも噂に聞いてたって…
『理佐ちゃんのことは、職業もあるから名前は伏せてたんだけどずっと話してたんだ…いつかちゃんと紹介できたらいいなって思ってて』
はずかしそうにモジモジしながら言う侑
ちゃんといってくれてた
そういう気遣いの中で惚気てくれるところが侑らしいなって思った
『理佐ちゃん歩き疲れてない?』
「うん。へーき、、」
侑の散歩コースを一緒に回り始めて30分。
いろんな場所に行けて楽しい。
海辺の街だから磯の香りが海風に乗って漂ってくる。
ぶわっと吹き抜けた風が時折私たちの髪を攫っていく。その度に『へへっ、見て〜髪ぐしゃぐしゃになっちゃった〜』って見せてくれる侑は子供みたいで愛おしい。
『夜ご飯までまだあるからさ、このまま歩くのもいいけどちょっと疲れちゃったから。アイス買って海辺行かない?』
そう言った侑に連れられて、近くの駄菓子屋みたいなところでアイス買って海辺に来た
「綺麗…」
『ふふっ、理佐ちゃんと見れて嬉しい』
陽が傾いてきた頃だったから夕陽が輝いている。
海面がキラキラと反射して、細波の音が心地よい。侑はここですくすく育ったんだ
「私も…」
私の言葉に微笑み返した侑に『アイス食べよ』って言われてそういえば買ったななんて思って2人並んでアイスを食べる。
『んー、、波風ってさちょっと匂いがついてて。なんか落ち着くんだよね』
「わかる、ちょー落ち着く…ずっとここにいたい」
『ね、東京帰りたくなくなっちゃうから困る』
肩をすくめ眉を下げて笑う侑の笑顔は陽の光を浴びていて眩しい。このままずっと2人でここにいるのも悪くないなって思った。
「よっす〜侑おひさー」
『おー樹!あ、七瀬さん!お久しぶりです!!ご出産おめでとうございます!!』
「侑ちゃん、お久しぶり。今日はお友達と?」
『ううん、私の恋人。渡邉理佐さん、、えっと』
「渡邉理佐です。その、」
「え!もしかしてアイドルやってた子?!」
『ちょっ!樹!、!ごめん理佐ちゃん、こいつデリカシーなくて』
「大丈夫だよ、」
「美人だね〜侑ちゃんどこで捕まえてきたの?」
『ちょ、七瀬さん!』
タジタジになってる侑が珍しくてちょっと笑っちゃう。
いつも穏やかでワイワイしてるイメージがないから余計にね。
『理佐ちゃんまで笑わないでよー』
『はずかし〜…』って顔をパタパタしてる侑をいまだにいじり続ける七瀬さん。もしかしてドS?笑笑
「あぅ…〜」
『あっ、泣き始めちゃった、、ごめんね?……ばぁ〜』
「きゃっきゃっ」
『ははっ、笑ってくれたー笑笑見てみて理佐ちゃん』
七瀬さんの赤ちゃんが泣きそうになってるのをみるとあやした侑
そのままこっちを向いた侑の笑顔が眩しすぎて目がくらみそうだった。
『理佐ちゃん食べてる?』
「ん、、おいひいね〜このエビそこの海で取れたやつ?」
もぐもぐと頬張ってるうちの彼女はきっと世界で一番かわいい
正直理佐ちゃんを,ここに連れてくるかどうかって今までずっと悩んできたことだった
おばあちゃんに紹介すると芋づる式に母と父にも伝わっちゃうし、なんならそのまま妹にもバレるし。うちのおばあちゃんは近所付き合いが上手いから街中に私の彼女のことがバレるし。本当に良かったのかなって。
散歩中不安になって聞いたんだけど
「え?いいよ別に。侑とのことは会社ももう知ってるし。しかるべきタイミングでちゃんとするから。」
なんていつにもなく真面目な顔で言われた。
なんか大人の余裕見せつけられた感半端なくて悔しかった。
どう足掻いても年下だから、少しでも理佐ちゃんを支えられるように精神的に大人になりたいってずっと思ってた。
公務員になって安定した職についてちょっとは追いつけたかななんて思ってたけど、全然。寧ろその逆だった。
どんどん引き離されてるような…
『まだいっぱいあるからさ、好きなだけ食べてね』
「ありがとう〜」
だけど今はまだ、大人な理佐ちゃんに甘えたいなって実感できた帰省だった
おまけ
「え〜こんなにいただいちゃっていいんですか??」
「もちろんよぉ〜侑からエビが大好きだって聞いてたからねえ」
『ちょ、ばあちゃん!』
「ふふっ、ありがとね?」
「こんなかわいいお嬢さん、大切にせんとダメよお」
『もちろん…いろいろありがとね、ばあちゃん。また理佐ちゃん連れてくるね』
「いつでもおいでなぁ、、理佐さんも遊びにおいでなぁ」
「…っはい!ありがとうございます」
『じゃーねーみんなによろしくね〜』