小林由依さん
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「なにそれ」
私がなんかする度に若干引いたような目でいう彼女も。
「は?」
友人が変なことを言った時に冷たく言い放つ彼女も。
「強くありたいなと思う」
誰よりも強く有ろうとする彼女も。
「…」
仮眠中に握り拳をギュッとキツく閉じてキツさに耐える彼女も。
いつだって隣にいたから
気づけなかっただけで
どんな彼女も、彼女と過ごす瞬間も
特別だったんだなって
卒業証書を授与されるものーー
人生に一度の高校の卒業式
今日でお別れになる友人も多いもので。
なんだか寂しい
『由依』
「おっす」
『それ最近ハマってんの?』
「えー?わかんない」
若干裏声で返事をする由依は今日もいつもと変わらない
『ほんとに行っちゃうの?』
「うん」
ただいつもと違うことがある。
由依は高校を卒業したら東京で歌手を目指す
つまりもう頻繁には会えなくなる
「もしかして寂しいの?」
『はっ?!』
「嘘嘘、冗談だって」
急にそんなこと聞かれて驚きのあまり素っ頓狂な声を出してしまった
『寂しいよ』
「え?」
二人の間に温度のある風が吹き抜ける
由依の長くて綺麗な髪がふわり途中に舞う
『当たり前じゃん…、ずっと一緒にいたんだから』
「…そっか」
それっきりなにも発さなくなった由依に言うべきか言わないべきかずっと悩んでることを打ち明ける
『あのさ…』
「ん?、、あっ、ごめん、ちょっと待って」
『?』
「はい?はい、…、わかりました」
『電話なんて?』
「ううん、そんな大したことじゃないんだけど、今日の出発についての連絡」
『そっか…』
「で?どしたの?」
いつだってそうだった
何か大事なことを伝えようとするとき
いつも邪魔が入って。
由依には真面目な話をしてこれなかったんだ
それを言い訳にする私にも問題があったんだけど
『ううん、なんもないよ』
「ならいいけど」
いつもと同じ
2人で並んで駅のホームまで歩いて行く
ただ今日は帰る方向が違う
『「あのさ」』
『あ、いいよ、先』
「ううん…、先言いなよ」
『じゃあ、』
沈黙を破ったものの2人して話し出すからまた気まずい
『今までありがとう』
「こちらこそ」
『東京行っても元気でね』
「うん、侑もね」
『で、由依は?』
「いや、貸した本返して」
『え?…、、あぁ!あれか!うん!わかった、、ごめんごめん』
「よろしく」
思っても見なかった過ぎることでまたもや素っ頓狂な声を出してしまった
『でもさ、もう今日行っちゃうんだよね?』
「うん、だからいつかでいいよ」
『おー、優しい』
「今気づいたの?」
駅に着いて由依を見送る
『元気でね…』
「うん、またね…」
ブルルルル
"東京行き2番線ホームに電車が参ります"
『あ、そろそろだ』
「うん」
『っ、由依!』
「えっ?」
電車に乗り込んだ由依を引き留める
今言わなきゃ、次こそ言わなきゃを繰り返してきたあの言葉
『ずっと好きだった、いや、これからもずっと好き…、、、』
「っ!!!」
『東京行っても無理しすぎず由依らしく、いつでも連絡してきていいんだからね!』
「…」
由依は驚いた表情をしたかと思えば下を向いて俯いてしまった
『由依…?』
「遅いよ…ばか、」
『え?』
「私もずっと好きだった…、今も…」
『え?』
プシュー
目の前の私と彼女を隔てる扉がなければ
もっともっと前に気持ちを伝えとけば
何か変わってたんだろうか
私がなんかする度に若干引いたような目でいう彼女も。
「は?」
友人が変なことを言った時に冷たく言い放つ彼女も。
「強くありたいなと思う」
誰よりも強く有ろうとする彼女も。
「…」
仮眠中に握り拳をギュッとキツく閉じてキツさに耐える彼女も。
いつだって隣にいたから
気づけなかっただけで
どんな彼女も、彼女と過ごす瞬間も
特別だったんだなって
卒業証書を授与されるものーー
人生に一度の高校の卒業式
今日でお別れになる友人も多いもので。
なんだか寂しい
『由依』
「おっす」
『それ最近ハマってんの?』
「えー?わかんない」
若干裏声で返事をする由依は今日もいつもと変わらない
『ほんとに行っちゃうの?』
「うん」
ただいつもと違うことがある。
由依は高校を卒業したら東京で歌手を目指す
つまりもう頻繁には会えなくなる
「もしかして寂しいの?」
『はっ?!』
「嘘嘘、冗談だって」
急にそんなこと聞かれて驚きのあまり素っ頓狂な声を出してしまった
『寂しいよ』
「え?」
二人の間に温度のある風が吹き抜ける
由依の長くて綺麗な髪がふわり途中に舞う
『当たり前じゃん…、ずっと一緒にいたんだから』
「…そっか」
それっきりなにも発さなくなった由依に言うべきか言わないべきかずっと悩んでることを打ち明ける
『あのさ…』
「ん?、、あっ、ごめん、ちょっと待って」
『?』
「はい?はい、…、わかりました」
『電話なんて?』
「ううん、そんな大したことじゃないんだけど、今日の出発についての連絡」
『そっか…』
「で?どしたの?」
いつだってそうだった
何か大事なことを伝えようとするとき
いつも邪魔が入って。
由依には真面目な話をしてこれなかったんだ
それを言い訳にする私にも問題があったんだけど
『ううん、なんもないよ』
「ならいいけど」
いつもと同じ
2人で並んで駅のホームまで歩いて行く
ただ今日は帰る方向が違う
『「あのさ」』
『あ、いいよ、先』
「ううん…、先言いなよ」
『じゃあ、』
沈黙を破ったものの2人して話し出すからまた気まずい
『今までありがとう』
「こちらこそ」
『東京行っても元気でね』
「うん、侑もね」
『で、由依は?』
「いや、貸した本返して」
『え?…、、あぁ!あれか!うん!わかった、、ごめんごめん』
「よろしく」
思っても見なかった過ぎることでまたもや素っ頓狂な声を出してしまった
『でもさ、もう今日行っちゃうんだよね?』
「うん、だからいつかでいいよ」
『おー、優しい』
「今気づいたの?」
駅に着いて由依を見送る
『元気でね…』
「うん、またね…」
ブルルルル
"東京行き2番線ホームに電車が参ります"
『あ、そろそろだ』
「うん」
『っ、由依!』
「えっ?」
電車に乗り込んだ由依を引き留める
今言わなきゃ、次こそ言わなきゃを繰り返してきたあの言葉
『ずっと好きだった、いや、これからもずっと好き…、、、』
「っ!!!」
『東京行っても無理しすぎず由依らしく、いつでも連絡してきていいんだからね!』
「…」
由依は驚いた表情をしたかと思えば下を向いて俯いてしまった
『由依…?』
「遅いよ…ばか、」
『え?』
「私もずっと好きだった…、今も…」
『え?』
プシュー
目の前の私と彼女を隔てる扉がなければ
もっともっと前に気持ちを伝えとけば
何か変わってたんだろうか
1/6ページ