姓は「矢代」で固定
第1話 正義のみかた
混沌夢主用・名前のみ変更可能
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
すっごー…
思わず呟きそうになるのをなんとか飲み込む。
要らんこと言ったら殺られるかもしれない。
なんとなく、今度は鼻先を掠める程の位置に据えられた切っ先を見る。
そして刀身を辿って男の顔を見る。
何度みても整った顔立ちだ。
先程より僅かに更に眉間のしわが深くなっているが。
見惚れること数秒。
弥月が冷静さを取り戻すには十分だった。
逃げないから、これ退けて欲しいなぁ…
あまりに相手からのアクションがないので、私からのアクションを待っているのかと、ふと思う。
だから向けられた物に視線をやりつつ、思ったままに半眼になって口を開こうとすると、
「なかなか肝の座った子だねえ。面倒くさいから切っちゃおうよ。」
先程の飄々とした男が、笑いながら言うのを背で聞く。
この状況じゃ全く笑えない冗談だ。
そんな「面倒臭い」で殺されちゃ堪ったもんじゃない。
…あんたこそ危ない人だから、切られちゃった方がいいと思うよ、うん。
正対する美男は呆れたように言う。
「俺たちは人切り集団じゃねえ。」
………このイケメンも阿呆なのか?
この状況でよう言うわ。
本気で言っている分、たちが悪いなぁとも思う。
じとっと男を見る。
その目が効いたのか、私が逃げないのを覚ったのか、男は刀を納めた。
「お前の処遇は保留だ。屯所まで来てもらう。」
ト…
「おい、連れてけ!」と二人に指示する彼に、「トンショって何。」とすら聞くこともできなかった。
しかし、最初のやたらと黒っぽい男が、
「まあ、期待しない方が身のためだ。」
と言うから、結局、初めて彼らに向けて放った言葉は、
「まじか。」
と、なんとも間抜けなものだった。
夜空に輝く満たされた月だけが、奇跡のような私たちの出会いを祝福していた。
思わず呟きそうになるのをなんとか飲み込む。
要らんこと言ったら殺られるかもしれない。
なんとなく、今度は鼻先を掠める程の位置に据えられた切っ先を見る。
そして刀身を辿って男の顔を見る。
何度みても整った顔立ちだ。
先程より僅かに更に眉間のしわが深くなっているが。
見惚れること数秒。
弥月が冷静さを取り戻すには十分だった。
逃げないから、これ退けて欲しいなぁ…
あまりに相手からのアクションがないので、私からのアクションを待っているのかと、ふと思う。
だから向けられた物に視線をやりつつ、思ったままに半眼になって口を開こうとすると、
「なかなか肝の座った子だねえ。面倒くさいから切っちゃおうよ。」
先程の飄々とした男が、笑いながら言うのを背で聞く。
この状況じゃ全く笑えない冗談だ。
そんな「面倒臭い」で殺されちゃ堪ったもんじゃない。
…あんたこそ危ない人だから、切られちゃった方がいいと思うよ、うん。
正対する美男は呆れたように言う。
「俺たちは人切り集団じゃねえ。」
………このイケメンも阿呆なのか?
この状況でよう言うわ。
本気で言っている分、たちが悪いなぁとも思う。
じとっと男を見る。
その目が効いたのか、私が逃げないのを覚ったのか、男は刀を納めた。
「お前の処遇は保留だ。屯所まで来てもらう。」
ト…
「おい、連れてけ!」と二人に指示する彼に、「トンショって何。」とすら聞くこともできなかった。
しかし、最初のやたらと黒っぽい男が、
「まあ、期待しない方が身のためだ。」
と言うから、結局、初めて彼らに向けて放った言葉は、
「まじか。」
と、なんとも間抜けなものだった。
夜空に輝く満たされた月だけが、奇跡のような私たちの出会いを祝福していた。